GoogleはAIノート・調査支援ツール「NotebookLM」を刷新した。最新モデル「Gemini 3.5」を採用し、回答の正確性と信頼性を高めるとともに、質問を起点とした調査、Google検索との連携、コード生成・実行、各種ファイル形式での出力に対応する。
米ITメディアThe Vergeが報じた。
今回の更新で大きく変わるのは、NotebookLMの使い始めの流れだ。これまではメモやYouTube動画などの資料を先に読み込ませる必要があったが、今後は特定のテーマについて質問するだけで調査を始められる。GoogleはGemini 3.5の採用により、より正確で信頼できる情報を提示できるとしている。
関連資料の探し方も見直した。Google検索をもとに関連資料を探し、従来の「Discover」機能を拡張することで、Web上の参考リソースを提案する。ユーザーが事前に資料を集めて整理しなくても、調査の起点を作れる仕組みだ。これによりNotebookLMは、単なるノート整理ツールにとどまらず、資料探索と質疑応答を組み合わせた調査支援ツールへと役割を広げる。
あわせて、コード実行環境も強化した。NotebookLMはGoogleのエージェント型コーディングプラットフォーム「Antigravity」を基盤とし、各ノートブックにセキュアなクラウドコンピュータを接続する。調査や分析を支援するコードをその場で作成・実行でき、回答生成に加えて分析プロセスの一部も実際に処理できるようにした。
対応する出力形式も拡大した。PDF文書やデータ可視化画像(PNG、SVG)に加え、Nano Bananaが生成した画像(PNG、JPG、GIF)、Excelファイル、PowerPointファイル、CSVシートなどでエクスポートできる。
NotebookLMは2023年に公開されたサービスで、AIを使ってメモや原資料をもとに質問し、内容を整理できるツールとして利用されてきた。今回の刷新では、利用の起点を資料アップロード中心から質問中心へ移し、検索、コード実行、ファイル出力までを一体で扱えるようにした点が特徴となる。
こうした動きは、AIリサーチツールの競争が単純な要約から、実際の作業支援へと広がっていることを示す。NotebookLMは、ユーザーが用意した資料の整理にとどまらず、必要な資料の探索、分析に必要なコードの実行、文書・表・画像形式での出力まで一連の流れを支援するようになった。
特に、質問だけで調査を始められるようになったことは、一般ユーザーにとって利用のハードルを下げる変化といえる。従来は利用者自身が資料を収集・整理する必要があったが、刷新後は調査テーマの設定から関連資料の探索、回答の構成まで、NotebookLMが担う範囲が広がる。
ただ、今回のアップデートが直ちに全ユーザーに提供されるわけではない。現時点ではGoogle AI Ultra加入者とWorkspace顧客が対象で、今後は対応プランを順次拡大する方針だ。NotebookLMの刷新は、GoogleがAI生産性ツールを検索、コード実行、文書出力までつなぐ方向で統合を進めていることも示している。