Dogecoinは1ドルに到達するのか。画像はイメージ(画像=Reve AI)

Dogecoin(DOGE)が2026年に1ドルへ到達するには、大規模な資金流入と実需の拡大が同時に必要になるとの見方が示されている。流通量1702億4000万枚を前提にすると、必要な時価総額は1702億4000万ドルに達する。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが8日(現地時間)に報じたところによると、Dogecoinは年初来で27%下落し、時価総額順位はトップ10圏外に後退した。市場では、1ドル到達に必要な条件が改めて注目されている。

焦点となるのは知名度ではなく需要だ。Dogecoinは代表的なミームコインとして高い認知度を持つ一方、現在の市場規模ではSNS上の話題性だけで価格を押し上げるには限界があるとみられている。

流通量が1702億4000万枚であることを踏まえると、1枚1ドルに達した場合の時価総額は1702億4000万ドルとなる。現在の時価総額は144億ドル、価格は0.084ドルで、新たに約1558億4000万ドルの資金流入が必要だ。これは現状比で1082%の拡大に相当する。

もっとも、Dogecoinは過去にも急騰を経験している。2020年3月の0.00113ドルから2021年5月には0.74ドルまで上昇し、上昇率は6万5386%に達した。投資家の熱狂に加え、著名人の支持、バイラル拡散、リスク資産選好の地合いが重なった局面だった。

ただ、過去最高値の0.74ドルでも1ドルには届かなかった。足元では当時より市場規模が大きくなり、競争環境も厳しさを増しているため、同様の急騰をそのまま再現するのは難しいとの見方が強い。

上昇要因としてまず挙がるのは、決済用途の拡大だ。Dogecoinは高速かつ低コストの送金手段としての特性を訴求している。

Teslaは一部の国・一部商品でDogecoin決済に対応しているほか、AMC Theater、Twitch、NeweggもDogecoin決済を受け付けている。利用先が広がれば、実需を起点とした価格上昇につながる可能性がある。

市場では、X(旧Twitter)の決済プラットフォーム「X Money」も重要な変数とみられている。イーロン・マスク氏がDogecoinに好意的とされることから、X MoneyがDogecoin決済に対応するとの期待が根強いためだ。

ただし、X Moneyは2026年4月の提供開始以降、Dogecoin導入に関する具体策を示していない。

大口投資家と現物ETFの動向も注目材料だ。5月時点では、1億DOGE超を保有する大口保有者は149に上り、合計保有量は1085億2000万DOGEと過去最高水準を記録した。

足元では市場環境の悪化を受けて増加ペースが鈍った可能性もあるが、大口投資家の関心がなお続いていることを示すシグナルと受け止められている。

米国では2025年9月にREX-Ospreyが初のDogecoin現物ETFを上場した。これに続き、同年11月にはGrayscaleの「GDOG」とBitwiseの「BWOW」が投入され、21SharesのDogecoin現物ETFも今年初めにナスダックで取引を開始した。

ただ、これまでの累計純流入額は1244万ドルにとどまる。現物ETFは価格上昇を支える構造的な材料の一つとみられる一方、1ドル到達に必要な規模の需要を生み出せるかはなお不透明だ。

最大の課題は足元の市場環境にある。Dogecoinは年初に0.156ドルまで上昇して堅調な滑り出しを見せたが、その後は暗号資産市場全体の下落基調に押された。

投資テーマの分散や他トークンのエコシステム拡大、新規資産への資金シフトが進み、流動性の獲得競争も激化した。投入されたETFも、業界内の他ファンドと比べて運用資産規模は大きくなかったという。

市場が弱含む局面では、Dogecoinも下落圧力を免れなかった。

Dogecoinの相場上昇はこれまで、実需よりも期待先行で進む場面が多かった。ただ、現在の市場は以前より選別色が強く、投資家はエコシステムの拡張性や長期的な採用余地をより重視している。こうした流れはミームコイン全体にとって逆風になっている。

それでもDogecoinには一定の強みが残る。「元祖ミームコイン」としての認知度に加え、複数の市場サイクルを生き残ってきた実績があるためだ。

足元の競合としては、レイヤー1ネットワークのMemeCoreが台頭している。同資産は2025年2月の立ち上げ後、4月にShiba Inuを抜いて時価総額ベースで2位のミームコインとなり、一時は4.86ドルまで上昇して時価総額が63億ドル近くに達した。

もっとも、時価総額では依然としてDogecoinに及ばない。

結局のところ、今年残りの期間におけるDogecoinの1ドル到達は、可否そのものよりも達成に必要な条件がより明確になった局面だといえる。現物ETF、決済用途の拡大、コミュニティの支持、大口投資家の買い増しは追い風となり得るが、必要な時価総額の水準は大きく、流動性を巡る競争も激しい。

知名度だけでは限界が見えつつあり、今後は決済採用の拡大と現物ETFへの需要が、実際の価格形成を左右する主要変数として注目されそうだ。

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