NVIDIAとDoosan Groupは6月8日、Doosan Robotics、Doosan Bobcat、Doosan Enerbility、Doosan電子BGの4社を軸に協業を拡大すると発表した。対象分野は物理AI、ロボティクス、AIファクトリーインフラなどで、ロボット開発からAIデータセンター向けの電力・素材まで連携領域を広げる。
Doosan Groupは、各社ごとの協業をベースに、NVIDIAプラットフォームとの連携を段階的に拡大していく方針だ。
Doosan Roboticsは、NVIDIAのロボットシミュレーション基盤「Isaac Sim」「Isaac Lab」、実世界の物理環境を学習するワールドモデル「Cosmos」、エッジAIコンピューティングモジュール「Jetson Thor」を、自社の「Agentic Robot OS」に統合する。認識、推論、シミュレーション、学習、オンデバイス推論をつなぐAIベースのプラットフォームとして整備する考えだ。
これにより、ロボットアームメーカーからソフトウェア中心のロボットソリューション企業への転換を進める。パレット分類や研磨作業といった産業用途に加え、双腕ロボットやヒューマノイドロボット向けのリファレンスモデル開発にも取り組む。
Doosan Bobcatは、建設、農業、物流機器へのNVIDIAの物理AI技術の適用を検討する。多様な作業環境を機器が認識し、条件変化に対応できるワールドモデルの開発を目指すほか、小型自律機器分野で業界標準となるエコシステムの構築も進める。
Doosan Enerbilityは、ガスタービン、蒸気タービン、小型モジュール炉、水素燃料電池システムを含む電力インフラ事業を基盤に、NVIDIAのAIファクトリープラットフォーム「DSX」向けの電力供給のあり方を検討する。AIデータセンターの電力需要拡大を見据え、発電設備の最適化や低炭素電源の活用可能性などを協議する。
Doosan電子BGは、プリント基板(PCB)の中核材料である銅張積層板(CCL)を通じて、次世代AIデータセンターインフラを支える。高性能CCLは、ネットワーク機器、AIアクセラレーター、AIサーバーのメインボードに使われ、低い信号損失と高い信頼性が求められる材料だ。
NVIDIAのモジュール型加速システムアーキテクチャ「MGX」のエコシステム拡大に合わせ、Doosan電子BGは高速信号品質の確保に寄与する方針としている。