AIエージェントなどによるWebトラフィックが、初めて人間のトラフィックを上回った。SiliconANGLEが6月5日、Cloudflare Radarのデータを基に報じた。
Cloudflareのマシュー・プリンスCEOは、X(旧Twitter)への投稿で、同社のインターネット動向分析ツール「Cloudflare Radar」のデータに基づく結果だと明らかにした。
Cloudflareによると、ボットトラフィックは全Webトラフィックの57.4%を占め、人間によるトラフィックは42.6%だった。プリンス氏は、この逆転の時期を当初は2027年末ごろと見込んでいたが、想定より早く現実化したとしている。
対象となるトラフィックには、ChatGPTやGeminiといったAIチャットボットが、利用者の質問に答えるためWeb上の情報を収集する際の通信が含まれる。人が靴を買うために4〜5サイトを見て回る間に、AIチャットボットは同じ目的で最大5000サイトにアクセスすることがあるという。
地域別にみると傾向の差も大きい。北米ではボットトラフィックが68.6%に達し、人間の31.4%を大きく上回った。一方、米国中西部では人間が54.5%で、ボットの45.5%を上回った。
個別地域では、英領ジブラルタルでピーク時のボット比率が97%に達した。キューバとラオスでは人間のトラフィック比率がそれぞれ80.8%、84.7%となり、ボットを上回った。Cloudflareは、北米・欧州・アフリカではボット主導の傾向が強い一方、アジア・オセアニア・南米では依然として人間のトラフィックが多いとしている。
こうしたデータは、Web上の活動が最終的にAIエージェント間のやり取りで埋め尽くされるとする、いわゆる「死んだインターネット」理論に現実味を帯びさせるとの見方もある。SiliconANGLEは、Facebookの投稿の約40%はボットが生成したもので、音楽ストリーミングサービスDeezerでは新規アップロード曲の44%がAI生成だと伝えている。