発売時期の明確化と検証基準の整備が今回の発表の柱となった。写真=Valve

Valveは、発売が延期されていた新型ゲームハード「Steam Machine」と、スタンドアロンVRヘッドセット「Steam Frame」を2026年夏に発売する方針を明らかにした。現時点で具体的な発売日と価格は公表していないが、従来の「年内発売」から時期を今夏へと絞り込んだ。

米ITメディアThe Vergeが4日(現地時間)に報じたところによると、Valveは開発者向けブログで、新たなSteamハードウェアを今夏に投入すると説明した。ブログでは、「新しいSteamハードウェアが今夏に発売されれば、ユーザーが開発者のゲームを直接体験できることを期待している」としている。

「Steam Machine」と「Steam Frame」は、昨年末に「Steam Controller」とあわせて初めて公開された。Valveは当初、2026年初めの出荷開始を想定していたが、今年初めにメモリとストレージの調達問題が浮上し、日程の見直しを進めていた。その後、3月には年内発売の方針を改めて示し、今回、発売時期を今夏と明確にした。

昨年末に公表した3製品のうち、「Steam Controller」はすでに5月に発売済みだ。一方、「Steam Machine」と「Steam Frame」については、価格と詳細な発売スケジュールはなお明らかにされていない。

発売に先立ち、ValveはSteamストアの刷新とあわせて、両機種向けの個別検証プログラムも公開した。開発会社がゲームの互換性や動作性能を事前に確認できるようにするのが狙いだ。ユーザーにとっては、Steam Deck向けの検証バッジと同様に、「Steam Machine」または「Steam Frame」の検証表示が付いたゲームであれば、追加設定なしで安定動作が見込めることを意味する。

特に「Steam Machine」では、性能面でSteam Deckを大きく上回る点が強調された。Valveは同製品について、Steam Deckの約6倍の性能を提供すると説明している。これにより、Steam Deckでは性能要件を満たせず検証対象とならなかったゲームでも、「Steam Machine」では快適に動作する可能性が高まる。

Valveはまた、Steam Deckで性能基準を満たさなかったゲームについても、「Steam Machine」環境で個別テストを進めていると明らかにした。

一方、「Steam Frame」の検証プログラムは、ヘッドセット単体でゲームが安定して動作するかどうかを重視する。ストリーミングゲームにも対応するが、Valveはまず、端末内で完結するスタンドアロンVR体験を優先する考えを示した。こうした方針は、VR市場が外部PC接続中心からスタンドアロン型ヘッドセット中心へ移行する流れにも沿う。

今回の投入は、Steam Deck以降におけるValveのハード戦略拡大を示す動きとも受け止められている。「Steam Machine」は高性能携帯ゲームプラットフォーム市場、「Steam Frame」はスタンドアロンVR市場をそれぞれ視野に入れ、PCゲームプラットフォームの枠を超えたハードウェアエコシステムの構築に踏み出した格好だ。

もっとも、市場の関心は依然として価格設定に集まっている。Valveが一部地域でSteam Deckの価格を引き上げた経緯もあり、「Steam Machine」と「Steam Frame」の価格方針は消費者の反応を左右する要素になりそうだ。

現時点でValveが正式に示しているのは、両製品を今夏に発売する方針と、それに向けてストア刷新や検証プログラムの整備を進めていることにとどまる。今後は、具体的な発売日と価格の発表が焦点となる。

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