IT系YouTuberのマルケス・ブラウンリー(Marques Brownlee、MKBHD)氏は4日、Appleに発売してほしい未発売製品10種を動画で紹介した。折りたたみiPhoneやスマートグラス、ディスプレイ付きホームハブなどが並び、一部はこれまでのAppleの開発観測と重なるとして注目を集めている。
米ITメディアの9to5Macによると、ブラウンリー氏は同日公開した動画で、「Appleがまだ作っていないが、出してほしい製品」のリストを取り上げた。
動画で挙げたのは、車載ダッシュカム、ディスプレイ非搭載のフィットネスバンド、スマートグラス、スマートドアベルとセキュリティカメラ、ディスプレイ付きホームハブ、大幅に改善したSiri、セルラー対応MacBook、折りたたみiPhone、スマートリング、プリンターなどだ。
ブラウンリー氏は、Appleは新しい製品アイデアに対して「Yes」より「No」をはるかに多く言う企業だとしつつ、自身が望む方向であれば、いまより幅広い製品群を展開できるはずだと語った。
9to5Macは、今回のリストは単なる願望にとどまらず、すでに報じられてきたAppleの開発観測と重なる項目が少なくないと分析している。
なかでも折りたたみiPhoneは、ここ数年にわたって継続的に取り沙汰されてきた分野だ。業界では、Apple初の折りたたみ製品が早ければ今年9月に発表される可能性があるとの見方も出ている。
ホームハブも有力候補の1つとみられている。AppleはHomePodやApple TVを軸にスマートホーム分野を展開しているが、ディスプレイを備えた新たなホームハブ端末を開発しているとの観測は以前からあった。
スマートグラスも、Appleが長期的に進める次世代ウェアラブル構想の一角として知られる。Vision Proに続くハード戦略として、より一般向けのスマートグラスが浮上する可能性があるとの見方もある。
セキュリティカメラやドアベル市場への参入可能性も挙がった。AppleはHomeKitを通じて幅広いスマートホーム機器と連携しており、自社ハードを投入すればエコシステムの拡大につながるとの見方がある。
ブラウンリー氏はハードだけでなく、ソフト面にも言及した。特に求めたのが、「本当に使えるSiri」だった。
生成AI競争が本格化するなか、Appleも音声アシスタント機能の刷新を進めている。一方で、市場ではSiriの改善ペースが競合より遅いとの見方もあり、今後のアップグレードは新製品投入に匹敵するほど、ユーザー体験全体に影響する要素になりそうだ。
セルラー対応MacBookも関心を集める項目だ。iPhoneやiPadはモバイル通信に対応しているが、MacBookは現在もWi-Fiやスマートフォンのテザリング利用が前提となっている。
将来的にApple独自のモデム技術が成熟すれば、セルラー対応MacBookが登場する可能性もあるとみられている。
今回のリストの意味は、単なる製品案の列挙にとどまらない。車載ダッシュカムやプリンターのような未進出市場から、スマートグラスやスマートホーム機器といった今後の成長分野まで、Appleがまだ手を広げていない領域を浮かび上がらせたためだ。
業界では、AppleがiPhone、Mac、iPad、Apple Watchを中心に築いてきた既存のエコシステムを超え、スマートホーム、ウェアラブル、AIを軸とする領域へ拡大する可能性に関心が集まっている。ブラウンリー氏のリストも、Appleが今後どこまでエコシステムを広げられるのかという問いと重なっている。