ビットコイン採掘のイメージ写真=Shutterstock

個人採掘者が家庭用の小型採掘機14台でビットコインのブロック採掘に成功し、報酬として3.14BTCを獲得した。大規模な採掘施設ではなく、自宅向け機材だけで成果を上げた事例として注目を集めている。

ブロックチェーンメディアのCoinpostによると、この採掘者はCanaanの「Avalon Nano 3S」12台と「Avalon Mini 3」2台を使用し、ビットコインのブロック951771を採掘した。

今回は採掘プールを介さないソロ採掘だった。通常のプール採掘は参加者で報酬を分け合うが、ソロ採掘では採掘者が単独でブロックを見つけた場合、報酬を全額受け取れる。

採掘報酬と取引手数料を合わせた受取額は3.14BTC。記事掲載時点のレートでは約3600万円に相当するという。

注目点の1つは機材規模の小ささだ。14台の総ハッシュレートは約147TH/sで、ビットコインのネットワーク全体と比べるとごく小さい水準にとどまる。

Coinpostによれば、この構成でブロックを見つける確率は約670万分の1と推計された。採掘記録上は「Avalon Nano 3S」1台がブロック発見機として表示されており、単体で見た成功確率は約1億4900万分の1と計算された。

採掘者はソロ採掘サービス「Braiins Solo」を利用したという。同サービスは、利用者がビットコインのフルノードを自前で構築しなくても独立して採掘に参加でき、ブロックを発見した場合は報酬を全額受け取れるのが特徴だ。

使用された機材は家庭でも導入しやすい小型モデルとされる。「Avalon Nano 3S」は1台250〜300ドルで販売され、騒音は約33〜40デシベルに抑えられている。

Wi-Fiと有線LANの両方に対応しており、一部の利用者は冬場の補助暖房としても使っているという。

もっとも、専門家は今回の事例を一般的な収益モデルとみるのは難しいと指摘する。個人採掘者の多くが採掘プールを利用するのも、単独でブロックを見つける確率が極めて低いためだ。

採掘プールではブロック報酬を参加者で分配する代わりに、収益を比較的安定させやすい。

実際、個人によるソロ採掘の成功例は継続的に報告されているものの、依然としてまれだ。直近1年間で、個人が単独で採掘したビットコインのブロックは約20件にとどまると集計された。

昨年11月には、ハッシュレートが6TH/sしかない超小型採掘機でブロック採掘に成功した事例もあった。この際の獲得額は約3.146BTCで、成功確率は約1億8000万分の1と推計された。

今年2月には、別の個人採掘者がハッシュパワーのレンタルサービスを使って1PH/s規模の計算能力を数日間確保し、3.125BTCを獲得した例も報告されている。これに対し今回は、外部のハッシュパワーを借りず、家庭用機材のみで採掘に成功した点が特徴といえる。

業界では、こうした成功例が個人による採掘参加のハードル低下を示すとの見方がある一方、ブロック発見の確率は依然として極めて低く、収益性よりも運の要素が大きいとの受け止めが強い。

今回の事例は、家庭用機材でもビットコイン採掘に挑戦できる環境が広がりつつあることを示す一方で、競争の激しい市場においてソロ採掘の成功がいかにまれかを改めて浮き彫りにした。

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