XLMとXRPの比較では、価格水準ではなく時価総額の差と実利用のタイミングが焦点となっている。写真=Shutterstock

Stellarの暗号資産「XLM(Stellar Lumens)」が足元で急伸している。ただ、XRPと同水準の時価総額に達するには、現在の価格から約10倍の上昇が必要との見方が出ている。相場の背景には、米預託決済清算機関DTCCとの連携に対する期待がある一方、実際の利用拡大が進む時期はなお不透明で、中長期の値動きを見極めるうえでの焦点となっている。

ブロックチェーン専門メディアThe Crypto Basicが1日(現地時間)に報じたところによると、XRPコミュニティで知られるチャド・スタイングラバー氏は、XLMがXRP並みの時価総額に到達するには、価格が約2.5ドルまで上昇する必要があると指摘した。

時価総額の開きは大きい。CoinMarketCapによれば、XLMは0.2539ドルで取引され、直近24時間で8.3%上昇、直近1週間では約65%上昇した。時価総額は約85億ドル。

これに対し、XRPは1.3ドルで取引されており、同じ期間の24時間では2.5%下落、1週間では4.5%下落した。時価総額は約806億ドルで、XLMの約10倍に達する。

スタイングラバー氏は、こうした時価総額の差を踏まえると、XLMがXRP並みの規模に到達するには、現状から約10倍高となる2.5ドル前後が必要になると分析している。

XLM上昇の背景には、StellarネットワークとDTCCの協業に対する市場の期待がある。市場では、今後トークン化資産や金融インフラの分野で、Stellarの役割が拡大する可能性が相場に織り込まれつつあるとの見方が出ている。

もっとも、スタイングラバー氏は、足元の上昇は実需の拡大というより投資家心理が先行した結果だとみている。「現時点ではDTCC関連サービスが本格活用される段階にはなく、個人投資家による投機的な買いが中心に近い局面だ」との認識を示した。

市場では、関連プロジェクトのローンチを前に、期待が一段と価格に反映される可能性も指摘されている。スタイングラバー氏は、投資家が将来のローンチイベントを先回りして織り込むことで、6月も上昇基調が続く可能性があるとみている。

一方で、立ち上がり直後の取引規模は限定的にとどまるとの見方も示した。実需はローンチ直後に一気に拡大するのではなく、数カ月かけて段階的に形成される可能性が高いという。

DTCC連携の効果が市場に本格的に表れる時期もなお見通しにくい。スタイングラバー氏は、2026年下半期にかけて採用が徐々に広がり、本格的な商用化は今年10月以降になるとの見方を示した。プロジェクトがフルスケールに達する時期については、2027年上半期になる可能性があるとも付け加えた。足元では、実需よりも将来の成長期待が先に価格へ反映されている構図といえそうだ。

年初来のパフォーマンスでは、XLMがXRPを大きく上回る。XLMは年初来で約25%上昇した一方、XRPは同期間に約30%下落した。この流れを受け、過去に価格相関が高かったことを背景に、XRPが再び上昇基調を取り戻せるかを巡る議論も続いている。

ただ、ネットワーク規模と時価総額の面では、現時点でもXRPが優位を保っている。XLMは急騰後も、両者の差を埋めるにはなお大幅な上昇が必要との見方だ。

市場では今後、DTCC関連の期待がどこまで持続するかに加え、実際の利用拡大が価格を支えられるかが、XLMの中長期トレンドを占ううえでの主要な焦点になるとみられている。

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