XRPの5月のBinance流入量が、年初来で最低水準となった。月間流入は2億1500万XRPにとどまり、オンチェーンデータ上では足元の売り圧力鈍化を示唆する。一方で価格の戻りは限定的で、短期的には1.38ドルの回復が焦点となっている。
The Crypto Basicが1日に報じたところによると、5月にBinanceへ流入したXRPは2億1500万XRPだった。年初来の月間最低で、前月に比べて取引所へ持ち込まれるXRPが大きく減少したことになる。
CryptoQuantのアナリスト、アラブ・チェーン氏は、取引所流入の減少は一般に売却活動の鈍化を示す傾向があると指摘した。投資家が資産を取引所に送る主な目的は売却や取引であるため、流入が減れば、それだけ多くの保有者がXRPを取引所外で保有している可能性が高まるという。
日次ベースでも流入縮小は鮮明だった。5月3日のBinance流入は40万7000XRP、4日は32万8000XRP、17日は13万4000XRPまで低下した。月末の31日には1万8000XRPにとどまり、月内で最も低い水準を記録した。
5月は大半の取引日で流入量が100万XRPを下回り、50万XRPに届かない日も少なくなかった。一方、29日には8000万XRPが流入しており、月内では例外的な急増も一度確認された。
こうした傾向は、2026年第2四半期に入ってからの流れとも一致する。XRPの取引所流入は第2四半期を通じて全体的に減少しており、価格変動も前の時期に比べて比較的落ち着いていた。アラブ・チェーン氏は、短期的な投機需要が弱まり、市場が長期保有寄りの局面へ移行する可能性を示す動きだとみている。
もっとも、同氏は取引所流入の減少だけで相場の強気転換を判断することはできないとも強調した。流入減少がそのまま強気シグナルになるわけではないが、価格が安定、あるいは緩やかに上昇する局面では、足元の売り圧力低下を反映しているケースが多いと説明している。
価格の反転が明確になったわけでもない。XRPは直近で1.26ドルまで下落した後、1.28ドルまで持ち直した。市場アナリストのChart Nerdは、この反発局面について、週末の取引で日足ベースの0.5フィボナッチ水準に当たる1.33ドル近辺を上回って引けたと指摘した。
同氏は、この動きによって1.38ドルに位置する50日EMAを試す余地が広がる可能性があるとみている。週末は市場流動性が薄くなりやすいため、週明けに値動きが強まる可能性があるとの見方も示した。
ただ、テクニカル面ではなお上値の重さが残る。XRPは直近で対称三角形パターンの下値支持線を割り込み、足元でもその下で推移している。反発が続くかどうかを見極めるうえでは、まず1.38ドルを回復できるかが重要なポイントとなる。
さらに1.40ドルを明確に上抜けられなければ、相場の地合い改善は限定的にとどまるとの見方もある。
今回の取引所流入データは、XRPの売り圧力が実際に鈍化しつつある可能性を示している。ただし、オンチェーン指標の改善が確認されても、価格が主要なレジスタンスを回復できるかどうかが、短期的な方向感を左右する構図に変わりはない。