XRPのDeFi活用拡大を進めるFlare。写真=Shutterstock

Flareは、XRPベースの分散型金融(DeFi)エコシステム「XRPFi」の拡大に向け、ステーブルコイン流動性の拡充と機関投資家との協業強化を進める。あわせて、RWA(実物資産連動)分野の実証やデータ基盤事業も推進し、総預かり資産(TVL)の積み上げとネットワーク利用拡大につなげる考えだ。

ブロックチェーンメディアThe Crypto Basicが6月1日(現地時間)に報じたところによると、Flareの最高経営責任者(CEO)ヒューゴ・フィリオン氏は、同社主催のAMAでXRPFiの成長戦略と今後の事業方針を示した。未公表の新製品や提携先への具体的な言及は避けたものの、複数の戦略施策を進めていると説明した。

Flareがまず重視するのは、ステーブルコイン流動性の確保だ。貸借取引や売買、担保用途など、多くのDeFiサービスはステーブルコインを軸に機能する。このため、十分な供給がなければXRPFiの成長にも限界があると判断した。

同社は、エコシステム全体でXRPの活用を広げるための基盤整備として、ステーブルコイン流動性の拡充を最優先課題に位置付ける。XRP保有者がDeFiサービスにより積極的に参加できる環境を整える方針だ。

機関投資家の取り込みも加速する。フィリオンCEOは、Flareネットワーク上でXRPFiソリューションの活用を検討する機関との協業を拡大していると述べた。例として挙げたのが、Nasdaq上場のVivoPowerだ。VivoPowerはFlareネットワークに1億ドル(約150億円)規模のXRPを投入する方針という。

Flareは、大量のXRPを保有する新規パートナーの開拓にも力を入れる。機関や企業が保有するXRPをDeFiアプリケーションで運用できるようにし、ネットワーク内の資本効率を高める考えだ。

RWA分野も成長ドライバーの一つと位置付ける。フィリオンCEOは、Flareの「Confidential Compute」技術スタックを活用したRWAの実証が進んでいると明らかにした。機微な金融データを保護しながら、機関投資家が求めるコンプライアンス要件にも対応できる設計だという。

これにより、トークン化された金融商品の検証をより安全に進められるようにし、機関資金のオンチェーン流入に必要なプライバシー確保と規制対応を両立させることを目指す。

外部データをブロックチェーンに接続する分散型データ基盤「Flare Data Connector(FDC)」についても、採用拡大を進める。データサービスを利用する企業との協業を広げ、FDCの導入を増やすことで、ネットワーク手数料収入の基盤強化につなげる計画だ。

Flareは足元で、XRPコミュニティにおける主要なXRPFiプラットフォームとして認知を広げている。これまで単純保有にとどまりがちだったXRPを、追加のカストディ手続きを経ずにDeFiサービスで活用できる点を中核に据える。

その一環として、アップグレードしたFAssetシステムを通じてXRPをFlareネットワークに移し、FXRPとして利用できる仕組みを提供している。XRP Ledger(XRPL)自体を変更せず、DeFiでの活用余地を広げられる点が特徴だ。

現在、Flare Core Vaultには1億5619万XRPが預け入れられている。金額ベースでは約2億0891万ドル(約313億円)に相当する。FXRPの総供給量は1億5841万枚を超え、このうち約1億4340万枚がすでにDeFiプロトコルで運用され、収益創出に活用されている。

市場では今回の発表について、単なる技術更新にとどまらず、Flareの資金流入戦略を示すものとして注目が集まっている。ステーブルコイン流動性の拡充、機関投資家の獲得、RWA実証、データサービス事業を成長軸として束ね、TVLとネットワーク利用を同時に押し上げる狙いだ。今後は実際の資金流入規模や追加の機関参加が、XRPFiエコシステム拡大を左右する焦点となりそうだ。

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