OpenAI(写真=Shutterstock)

OpenAIが、同社のAIを複数のチップ上で動作させるための抽象化ソフトウェアの外部公開を検討していることが分かった。The Informationが6月1日報じた。実現すれば、NVIDIAが築いてきた支配的な市場構造に変化を及ぼす可能性がある。

報道によると、OpenAIでコンピュートインフラを統括するサチン・カティ氏は、研究者や製品チームがどのサーバー上で処理が実行されるかを意識せずに済むソフトウェア、いわゆる抽象化レイヤーを開発していると明らかにした。

同氏はこれを「エージェンティック最適化機能」と呼び、「世界中が活用できるようにしたい」と語ったという。

OpenAIはこれまで数年にわたり、NVIDIA製チップに大きく依存してきた。一方で足元では、Amazon、Cerebras、AMDのチップを利用する契約を結ぶなど、調達先の多様化を進めており、自社製AIチップの開発にも取り組んでいるという。

AI市場で優位に立つNVIDIAの競争力の源泉としては、CUDAを中心とするソフトウェアエコシステムも大きい。

CUDAはNVIDIA製チップ向けに最適化された独自のソフトウェア基盤で、開発企業によるNVIDIA製チップの採用を促し、囲い込みを支える役割を果たしてきた。

The Informationによると、カティ氏は、AIが複数種類のチップで動作するための最適化コードを自動生成できるようになれば、こうしたロックインは弱まるとの見方を示した。

また同氏によれば、OpenAIはNVIDIAの次世代チップ「Vera Rubin」のサンプルをすでに確保しており、年末までにAIの学習用途に充てる計画だという。

カティ氏は「現在、コンピュート能力拡大における最大のボトルネックはチップそのものではなく、電力と、新規ハードウェアを立ち上げて運用するためのエンジニアリング能力だ」と述べた。

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