ジェンスン・フアンNVIDIA CEO。写真=Shutterstock

SK Telecomは、NVIDIAの3Dシミュレーションプラットフォーム「Omniverse」を活用し、SK hynixの半導体工場にデジタルツインを導入した。1日に台湾で開かれた「GTC Taipei」の基調講演では、同社が製造分野のフィジカルAIにおけるNVIDIAの主要パートナーとして紹介され、関連事例が取り上げられた。

基調講演の映像では、SK TelecomとSK hynixがOmniverseを用いて、半導体製造工程にデジタルツインを適用した事例が紹介された。

SK hynixは「自律型工場2030」の実現に向けた取り組みの一環として、2025年にSK Telecomと共同で、半導体工場へのデジタルツイン適用に関する技術検証を完了している。デジタルツインは、実際の工場や設備を仮想空間上に再現し、工程変更や設備配置の見直しが与える影響を事前に検証する技術だ。

SK Telecomはあわせて、NVIDIAのエージェントツールキットを活用し、製造現場の多様なデータをデジタルツイン向けに自動で処理する「エージェンティック・デジタルツイン・モデリング」技術を開発した。これにより、製造現場でのデジタルツイン構築の効率向上につなげるとしている。

今後は、NVIDIA Omniverseのライブラリを統合し、大規模な3Dシーンの読み込み速度や実行性能、GPU・メモリの利用効率を改善しながら、プラットフォームを高度化する方針だ。AIインフラからモデル、サービスまでを備えたフルスタックAI事業者として、公共分野や法人向け事業での展開拡大も進める。

チョ・イクファン氏(SK Telecom フィジカルAI担当)は「NVIDIAとの協業を通じ、AIが製造現場の大規模な3Dデータを理解し、最適化するフィジカルAIプラットフォームへ発展し得ることを確認した」とコメント。「半導体をはじめ、さまざまな製造業でNVIDIAとともにフィジカルAI技術パートナーとしての役割を広げていく」と述べた。

マイク・ガイヤー氏(NVIDIA インダストリアル・デジタルツイン総括)は「半導体工場は、大規模な3Dデータ、複雑な設備構造、高度な最適化要求が重なる、非常に難度の高い製造環境だ」とした上で、「SK Telecomはこうした環境で、NVIDIA Omniverseエージェントツールキットを実際の産業現場に適用し、検証できる高い技術力を示した」と評価した。

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