Stellar(XLM)が米金融市場インフラ機関DTCCの証券トークン化プロジェクトに採用されたとの報道を受けて40%超上昇し、市場ではXRPにも買いが波及する可能性に関心が集まっている。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」によると、暗号資産アナリストのクリプトインサイトUKは5月30日(現地時間)、XRPは直近で急伸したXLMと似た流動性構造にあるとして、ブレイクアウトの可能性を指摘した。
XLMは、DTCCが証券トークン化プロジェクトでStellarブロックチェーンを選定したと明らかにした後、0.29ドル(約44円)まで上昇した。その後は0.25ドル前後(約38円)に押し戻されたが、この値動きを受けて、従来から連動性が意識されてきたXRPにも注目が向かった。
クリプトインサイトUKは、XRPとXLMはおおむね連動して推移する一方、相場の方向性はXLMが先に示し、その後にXRPが追随するケースが多いと分析した。2024年11月の上昇局面でも、まずXLMがレンジを上抜けし、XRPは11月11日前後に主要レジスタンスを試した後、11月16日から17日ごろにかけて本格上昇に入ったという。数カ月にわたり上値を抑えていた抵抗帯も、11月28日ごろにようやく明確に突破したとみている。
もっとも、今回のXLM上昇が直ちにXRPの急騰につながるとは限らないとの見方も示した。そのうえで、XLMの強い値動きはXRPのブレイクアウトを示唆する初期シグナルになり得るとしている。
同氏が根拠として挙げるのが流動性構造だ。XRPは長期間にわたり狭いレンジで推移するなか、現在値の上方に大きな流動性が積み上がっていると分析した。下方にも一定の流動性が残っており、1.22ドル(約183円)方向への下落余地はあるものの、より大きなチャンスは上方向にあるとみる。特に1.70ドル(約255円)〜1.80ドル(約270円)近辺には流動性の厚いゾーンがあり、この価格帯に入れば上昇が加速する可能性があるという。
XLMも急騰前は似た構造にあったとしている。上昇前の段階で価格上方に多くの流動性が形成され、下方にも一部が残っていたという点で、現在のXRPと近い配置だったという。一方で、XLMには0.40ドル(約60円)付近まで明確な大規模流動性ゾーンがなかったのに対し、XRPではより高い価格帯全体に流動性が広く分布している点が相違点だとした。
また、資産価格は流動性が密集するゾーンに入ると、上昇・下落のいずれの方向でも値動きが加速しやすいと説明した。とりわけXRPの上方にある流動性の相当部分は空売りポジションに由来する可能性があるとし、価格上昇時にはショート勢の買い戻しが発生し、追加的な上昇圧力になり得ると分析している。
ただ、上値余地が一直線に開けているわけではない。1.90ドル(約285円)〜2.40ドル(約360円)には流動性の薄い空白帯があると指摘した。それでも、XLMがブレイクする前と比べて、XRPの上方にはより多くの流動性が積み上がっているため、強い材料が出ればこの価格帯を短時間で通過する可能性があるとの見方を示した。
価格見通しについては、XRPは少なくとも3.60ドル(約540円)水準まで戻し得るとした。さらに、チャート上に表示された特定の数値がAPIの誤りでなければ、4.20ドル〜4.30ドル(約630〜645円)ゾーンに到達する可能性もあると付け加えた。
市場では今回の分析について、XLMの先行性とXRP上方の流動性の厚さが焦点になっている。XLMの急騰が単発の材料で終わるのか、それともXRPへ波及する流れにつながるのかが次の注目点となりそうだ。