ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインが7万2000ドル(約1080万円)近辺まで下落し、月間レンジの下限を試す展開となった。一方で、個人投資家の間では現物買いと先物ロングの積み増しが進んでいるもようだ。

Cointelegraphが29日に報じた。現物市場、先物市場、現物ETF市場で売りが広がり、ビットコイン相場を押し下げた半面、一部の需給データからは押し目買い需要も確認されたという。

ビットコインはそれまで、7万7000ドルの上値抵抗線を数日間にわたって上回り、下落トレンド終息への期待が高まっていた。だが、その後は主要なサポートラインを相次いで割り込み、足元では7万ドル水準を再び試す展開が意識されている。レンジ高値からの下落率は約16%に達した。

相場軟化の背景としては、ビットコイン現物ETFからの大規模な資金流出に加え、米国とイランの軍事衝突再開、インフレ加速への懸念、「クラリティ法案」の上院審議を巡る先行き不透明感が挙げられた。市場の関心は悪材料そのものよりも、現物・先物市場で新たな需要が入り、下落を食い止められるかどうかに向かっている。

価格帯別にみると、2026年2月にビットコインが7万5000ドルを下回って以降、この水準は主要なサポートとレジスタンスとして機能してきた。市場では6万ドルを今回の相場サイクルの底とみる見方が多く、7万~7万5000ドル帯には長期レバレッジのポジションが積み上がっていた。今回の下落局面では、こうしたポジションが相応に整理されたという。

もっとも、短期需給には変化の兆しもある。ビットコインが28日に7万3000ドルを割り込んだ際、Hyblockのビッド・アスク比率は4月12日以来初めてプラス圏に浮上した。板の厚みを10%に設定した条件で0.03を記録しており、下落局面でも買い注文が売り注文を上回ったことを示す。現物市場で買いが入り始めた初期シグナルとみることができるという。

先物市場でも、個人投資家の強気姿勢を示す動きが確認された。個人の先物口座におけるロング比率を示す指標は64%を上回った。Hyblockのアナリストはあわせて、個人口座ベースのビットコインの将来リターンに関する資料も提示した。悪材料が続き、ETF需給や地政学環境が不安定ななかでも、現物市場の個人投資家は現在の価格水準を割安とみている可能性を示しているという。

ただ、こうした買いだけで相場反転を断定するのは難しい。足元の下落は、ETFからの資金流出、マクロ要因、地政学リスクが重なった局面で進んでいる。とりわけ7万~7万5000ドル帯で積み上がったレバレッジの整理が続いており、短期的にはボラティリティが一段と高まる余地も残る。

次の焦点は、7万ドル近辺で現物需要と先物ロングが実際に相場を下支えできるかどうかだ。個人の押し目買いが確認されたことは、短期的な下値認識がなお機能していることを示す。一方で、ETFの資金フローや外部要因による圧力が続けば、相場がさらに下値を試す可能性も否定できないと同メディアは伝えている。

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