金融委員会は28日、買い取り債権回収業を登録制から許可制に移行する方針を明らかにした。営業を認める対象を金融会社が50%以上出資する法人に限定し、資本金要件も現行の5億ウォンから30億ウォンに引き上げる。長期・過剰な取り立てを抑え、債務者保護を強化するのが狙いだ。
同日開いた「第5回 包摂的金融 大転換会議」では、「包摂金融戦略推進団の構成・運営方針」と「買い取り債権回収業の許可制転換案」を公表した。金融業界では、零細回収業者が中心だった従来の市場構造を見直す転機になり得るとの見方が出ている。
今回の制度見直しは、最近浮上した「サンロクス」論争を受けて議論が加速したと受け止められている。イ・ジェミョン大統領は12日、ソーシャルメディアで、2000年代のカード危機で発生した延滞債権が今も取り立てられているとの報道を共有し、「原始的な略奪金融だ」と批判していた。
その後、Shinhan CardやHana Bankなどは、サンロクスが保有する長期延滞債権をKAMCOの新たな跳躍基金に売却する方針を決定。金融業界全体でも長期延滞債権の整理に向けた動きが広がった。金融当局は、個別債権の処理にとどまらず、回収市場の構造自体を見直す必要があると判断した。
今回の措置は、単なる回収規制の強化ではなく、債権管理の枠組みそのものを見直す性格が強い。これまで延滞債権の回収と健全性管理を重視してきた制度運営に対し、債務者保護と再起支援を組み込む方向を打ち出した形だ。
イ・オグォン金融委員長もこの日、延滞債権の管理・売却慣行について、「債権回収の最大化」中心から「債務者保護の価値を組み込んだ構造」へ転換すると述べた。
制度改正の柱は、買い取り債権回収業の許可制への移行だ。現在は一定の要件を満たせば登録だけで営業できるが、今後は金融会社が50%以上出資する法人に限って営業を認める。資本金要件に加え、専門人材5人を含む常時雇用20人以上の体制や、強化した電算セキュリティー体制も求める。
金融当局は、現行の市場構造が長期・過剰な取り立てを誘発しているとみている。昨年末時点で登録された買い取り債権回収業者は911社に上る一方、平均従業員数は約6人にとどまった。これに対し、金融監督院が直近5年間に検査した業者数は年平均23社にすぎず、現行の枠組みでは実効的な監督が難しいと判断した。
特に、零細業者の乱立が延滞債権の価格競争を過熱させ、それが強い取り立てや長期保有の圧力につながる構図が生まれたとみている。金融委員会はこの日、約10年前のカード延滞後に債権が貸金業者へ移り、新たに開設した口座が繰り返し差し押さえられて経済活動自体が困難になったという苦情事例も公開した。
市場では、今回の措置が不良債権(NPL)市場の再編につながるかに関心が集まっている。これまで銀行や貯蓄銀行、与信専門金融会社などは、延滞債権を外部に売却することで延滞率や健全性指標を管理してきた。上位30社の買い取り債権回収会社は昨年、金融圏から5兆9000億ウォン規模の延滞債権を買い取った。
とりわけ貯蓄銀行やカード、キャピタル業界は延滞債権の売却依存度が相対的に高い。このため、市場参加業者が減れば、延滞債権売却市場の価格形成や取引構造に変化が生じる可能性があるとの観測も出ている。
金融業界関係者は「当局の趣旨には共感する」とした上で、「買い取り規制が強化されれば、結局は延滞債権を誰が引き受けるのかという問題も大きくならざるを得ない」と話した。
一方、金融委員会は市場への影響を考慮し、既存業者には3年間の猶予期間を設ける方針だ。許可を得られない業者は、保有債権を他の金融会社や回収業者に売却するか、償却しなければならない。
金融業界内外では、今回の措置を単なる取り立て規制にとどまらず、新政権の包摂金融政策の方向性を示すものとみる声もある。金融委員会は別途、「包摂金融戦略推進団」も発足させ、信用評価体系や庶民金融の供給構造を全面的に見直す方針だ。健全性中心の監督体系が結果として金融排除を広げた可能性にも言及しており、業界では今後の監督のあり方に注目が集まっている。
イ・オグォン金融委員長は「一度延滞者になった後、長期間にわたり正常な経済活動に復帰できない問題を、金融制度の次元で考えるべき時期だ」と述べた。その上で、「買い取り債権回収業は与信制度の重要な後段機能だが、長期・過剰な取り立ての問題は一貫して指摘されてきた」とし、「債権者の権利行使であっても、社会的に受け入れがたい水準の負担と苦痛を与えるのであれば、その正当性は認められにくい」と強調した。