韓国銀行のシン・ヒョンソン総裁は28日、今後の基準金利引き上げを示唆した。物価上昇圧力が続くなか、景気も想定以上に底堅く推移しており、金融引き締めの必要性が高まっているとの認識を示した。
シン総裁は金融通貨委員会後の記者会見で、「今後、適切な時期に基準金利を引き上げる必要があると判断する」と述べた。同日の金融通貨委員会では、基準金利を年2.50%に据え置いた。
同総裁は「物価上昇率は相当期間にわたり目標水準を上回る見通しで、景気の流れも改善基調を維持している」と説明。そのうえで、「利上げの時期とペースは、物価や景気、金融安定の状況を総合的に点検して決める」と述べた。
足元の状況については、「物価、成長、為替、不動産のいずれを見ても、基準金利引き上げの必要性はより明確になっている」と評価した。
また、「金融政策は複数の目標が相反する局面では難しい判断を迫られることが多いが、現時点では政策の方向性は比較的明確だ」とも語った。
今回の金融通貨委員会で利上げを主張する少数意見が出たことについては、「委員間で情勢認識に大きな違いはなく、対応のタイミングを巡る判断に差があった」と説明した。あわせて、「コア物価の関連指標をもう少し見極める必要があるとの意見も反映された」と付け加えた。
一方、最終的な政策金利の水準については具体的な言及を避けた。
シン総裁は「最終的な金利水準が3.5%になるのか、それより高いのか低いのかは、まだ分からない」としたうえで、「今後のデータを見ながら判断する」と述べた。
韓国銀行は同日、2026年の実質経済成長率見通しを従来の2.0%から2.6%へ引き上げた。シン総裁は、半導体市況の改善とIT輸出の拡大が成長をけん引しているとの見方を示した。
為替相場については、「ウォン安の最大の要因は中東情勢だ」と指摘し、「中東情勢が安定すればウォン高に向かう可能性がある」と述べた。さらに、「為替が一方向に偏って動く場合には断固として対応する」と強調した。