Evernodeは、世界の金融システムを支える既存インフラの多くが依然として旧式の設計に依拠しているとして、今後は銀行網の改修よりも、ブロックチェーン上に金融サービスを直接構築する方向へ進む可能性があるとの見方を示した。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが27日、Web Summit Vancouverに登壇した最高執行責任者(COO)のメグ・ナカムラ氏の発言として報じた。
Evernodeによると、主要銀行をつなぐシステムの相当部分は30〜60年前に設計されたものだという。こうしたインフラは現代のインターネットの速度感に合っておらず、写真や動画が瞬時に共有できる一方で、国際送金はいまなお遅く、非効率なケースが少なくないと指摘した。
ナカムラ氏は、金融業界が近く大きな転換点を迎える可能性があると述べた。老朽化した銀行システムを継ぎ足しで維持するのではなく、開発者が金融アプリケーションをブロックチェーンネットワーク上に直接構築し始めるとの見方を示した。これは単なる既存インフラの改善ではなく、金融サービスの基盤そのものが変わる可能性を意味するという。
同社は、XRPの活用範囲も広がっていると評価した。XRPは国際決済にとどまらず、融資やトークン化資産の保管、分散型金融(DeFi)にも利用領域が拡大しているとし、XRP Ledgerが送金ネットワークを超えて、多様な金融サービスを支える基盤になり得ると強調した。
また、ブロックチェーンとAIの組み合わせを次の金融イノベーションの中核に位置付けた。両技術の融合は金融業界に新たな機会をもたらす一方、十分な安全策がないままAIシステムの活用が急速に進めば、リスクが高まる可能性があるとした。今後の金融革新は、規制順守と安全基準を前提に、ブロックチェーンとAIを併用しながら進めるべきだとしている。
こうした発言は、Evernodeが上場企業としてXRPを財務戦略の中核に据える方針を打ち出した後に出たものだ。Evernode Holdingsは2026年3月、米証券取引委員会(SEC)に、Armada Acquisition Corporation IIとの合併に関する書類を提出した。両社はArrington Capitalの支援を受けている。
同社は企業財務にXRPを組み込み、投資家が公開市場を通じて規制下でXRPへのエクスポージャーを確保できる枠組みを整える計画も示している。この目的に向けて10億ドル超を調達しており、Ripple、SBIホールディングス、Pantera Capital、Krakenなどが支援先として名を連ねる。
今後の焦点は、規制当局と株主の承認を得られるかどうかだ。承認手続きを通過すれば、Evernodeはナスダックでティッカーシンボル「XRPN」として取引を開始する計画だ。上場が実現すれば、XRPを企業財務の中核資産に据えた上場企業モデルが、市場でどの程度の需要を集めるかが注目される。