画像=科学技術情報通信部。AI倫理原則案の3つの価値

科学技術情報通信部と情報通信政策研究院(KISDI)は28日、AI倫理原則案を策定し、29日から7月8日まで専用サイトで意見公募を実施すると発表した。

今回の案は、2020年に公表された政府の「AI倫理基準」を踏まえつつ、AI基本法の施行や最近のAI技術、社会環境の変化を反映し、国レベルの倫理指針として再構成したもの。省庁や機関、分野ごとに蓄積されてきた個別ガイドラインについて、相互の位置付けが分かりにくく、運用に混乱を招く可能性があることを踏まえ、上位の参照枠を整備する意義があるとしている。

案は3つの価値と6つの原則で構成される。3つの価値は「人間の尊厳」「社会の公共善」「技術の信頼性」。これを実現する原則として、「人間の自律性」「プライバシー」「公正性・包摂性」「持続可能性」「安全性」「透明性」を盛り込んだ。

このうち「人間の尊厳」では、AIの開発・利用の全過程で人間の主体性と自律的な選択が尊重され、人間が手段として扱われてはならないとした。「社会の公共善」は、AIの便益が特定の個人や集団に偏らず、社会全体の公益と持続可能性に資するべきだと定めた。「技術の信頼性」は、AIに伴うリスクや長期的な影響を事前に識別・評価し、継続的に管理する方向性を示している。

同部とKISDIは、2025年12月から2026年4月にかけて、AI技術、法・制度、哲学などの分野別専門家で構成する諮問グループを設置し、原則案を取りまとめた。諮問グループは、策定方針や主要論点を議論する諮問委員会(9人)と、案の作成を担うワーキンググループ(8人)で構成。全体会合とワーキンググループ会合、書面レビューなどを経て案をまとめた。実務での適用性を高めるため、産業界の意見も別途集約した。

意見公募は7月8日まで、「人工知能倫理コミュニケーションチャンネル」サイトで受け付ける。意見提出の対象は、産業界、市民社会、関係省庁、学界などとしている。

リュ・ジェミョン科学技術情報通信部第2次官は「AI時代の主導権は、技術力だけでなく、それをどれだけ透明かつ安全に管理できるかにかかっている」と述べ、「幅広く実質的な意見を集め、最終案を完成させたい」とコメントした。

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