Bitcoinが下落した。BlackRockのBitcoin現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」で、13億ドル規模の大口売りがダークプールで成立したことが売り材料視された。米国の現物ETFでは資金流出が続いており、機関投資家のポジション圧縮も進んでいる。
ブロックチェーンメディアのCointelegraphが27日(現地時間)に報じたところによると、詳細不明のトレーダーがIBITを2920万株売却した。取引はダークプールで執行され、規模は約13億ドルに上った。
約定は27日午後(UTC)。ダークプールは、機関投資家が市場への影響を抑えるため、大口注文を市場外で処理する取引の仕組みを指す。TradingViewのデータでは、Bitcoinは取引後およそ10分で7万7875ドルから7万6720ドルまで下落。その後も軟調に推移し、24時間安値は7万5600ドルまで下げた。下落率は約2.8%だった。
市場では、今回の取引を足元のBitcoin相場の弱さを映す材料とみる向きが多い。Galaxy Digitalでリサーチ部門を率いるアレックス・ソンは「これまで確認されたダークプール取引の中でも最大級の一つ」と指摘した。BloombergのETFアナリスト、エリック・バルチュナスも、今回の売却価格は1株43.16ドルで、同日に出たIBITの売り注文としては2番目に大きい案件の22倍超だったと説明した。
Bitcoinはこれまで、伝統的な金融市場とは比較的独立した値動きをする資産とみなされてきた。だが、米国でBitcoin現物ETFが承認されて以降は機関投資家マネーの流入が進み、足元では米株式市場との連動性が高まっているとの分析も出ている。現物ETFの拡大によって、大口の売買がBitcoinの現物価格に波及しやすい構図が強まっているとの見方だ。
資金フローも弱い。米国のBitcoin現物ETFは27日まで8営業日連続で純流出となった。27日単日では合計3億3360万ドルが流出し、このうちIBITからの流出は1億9240万ドルだった。最後に純流入を記録した14日以降、ETF市場全体の流出額は累計で20億ドルを超えている。
機関投資家のポジション縮小も続いている。Jane Streetは今年1〜3月期にBitcoin ETFの保有を約70%減らし、Goldman SachsもBitcoin ETFへのエクスポージャーを約10%縮小したとされる。市場では、新規資金の流入よりも既存資金の引き揚げペースが速まっており、機関投資家のセンチメントが弱含んでいるとの見方が出ている。
今回のIBITの大口売りは、単発の取引にとどまらず、機関投資家の需給変化を示すシグナルとして受け止められている。現物ETF経由のBitcoin投資の比重が高まるなか、今後もETFの資金フローや大手機関の注文動向が、短期的な価格変動を左右する可能性が高い。