Galaxy Watchによるフィットネスデータ測定のイメージ(写真=Samsung Electronics)

Samsung Electronicsは28日、ハーバード医科大学附属のマサチューセッツ総合病院(MGH)と、GLP-1系肥満治療薬を服用する患者の身体変化をGalaxy Watchで追跡する共同研究を実施すると発表した。体組成や活動量、心拍数などの日常データを基に、治療中の筋肉量の減少を把握し、維持につなげられるかを検証する。

GLP-1系肥満治療薬は、食後に腸から分泌されるホルモンであるGLP-1の働きを模倣し、血糖値の調整や食欲抑制に作用する治療薬。体重管理や慢性疾患治療への活用が広がる一方、治療過程で筋肉量や身体活動の変化もあわせて管理する必要性が課題になっている。

今回の共同研究は、MGH糖尿病研究センターがSamsung Electronics側に提案したという。研究では、Galaxy Watch8に搭載されるBioActive Sensorを活用する。同センサーは、光学式心拍センサー(PPG)、心電図(ECG)、生体電気インピーダンス分析(BIA)の3種類を1つのチップセットに統合したもの。Samsung Electronicsは2021年発売のGalaxy Watch4から搭載してきた。

研究対象は、減量を目的とした薬物治療を始める成人100人。対象者を2群に分け、実験群にはGalaxy Watch8を装着してもらい、体組成のモニタリングや身体活動の追跡、個別最適化した運動ガイドを提供する。対照群は通常のGLP-1治療指針に沿って管理する。あわせて、体組成分析の標準機器であるDXAスキャンで両群の変化を評価し、Galaxy Watch8装着群で筋肉量の維持が改善するかを確認する計画だ。

研究を統括するMGH糖尿病研究センター長のメリッサ・プットマン教授は、「多くのGLP-1治療患者で、一般的な副作用である筋肉量の減少が問題になっている。これは心血管疾患リスクの上昇や基礎代謝量の低下を招き、将来的な体重の再増加につながる可能性がある」と説明した。

その上で、「ウェアラブル機器を通じて患者が日常的に個別の運動に取り組み、活動量や心拍数、体組成などのデータを蓄積できれば、医療スタッフも患者の状態をより包括的に把握できる」と指摘。「今回の研究は、ウェアラブル機器が治療計画の策定にどう生かせるかを探る点で意義がある」と述べた。

Samsung ElectronicsのMX事業部デジタルヘルスチームで常務を務めるチェ・ジョンミン氏は、「今回の協力は、体重管理を目的とするGLP-1系治療薬の服用過程で、患者が実際に直面する筋肉量の減少と生活習慣管理に焦点を当てた研究だ」とコメントした。さらに、「Galaxy Watchを通じて包括的かつ予防的な健康管理ソリューションを提供するSamsung Electronicsの取り組みを示す代表例になる」とした。

Samsung Electronicsは医療機関との連携を継続的に広げている。今月は中央大学校光明病院との共同研究で、Galaxy Watchを使って血管迷走神経性失神(VVS)を高精度で早期予測できることを実証した。昨年には米スタンフォード大学と協力し、睡眠時無呼吸の検知ソリューションも高度化した。今回の研究を通じて、Galaxy Watchが薬物治療と連動した日常の健康管理にどのように貢献できるかを検証していく方針だ。

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