ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコインが日足チャートで20日、50日、100日、200日の主要な指数平滑移動平均線(EMA)をそろって下回った。年初に35%超の急落に先立って確認された弱気シグナルと同様の形となる一方、オンチェーンでは大口ウォレットによる買い集めをうかがわせる動きも出ている。

BeInCryptoが27日(現地時間)に報じたところによると、同じタイミングで大口主体とみられるウォレットが暗号資産交換業者OKXから873.29BTC、約6624万ドル(約99億円)相当を出庫した。相場下落局面での押し目買いを示唆する動きとみられる。

ビットコインは7万5000ドル台で推移し、20日、50日、100日、200日の各EMAを下回った。各水準はそれぞれ7万7428ドル、7万6677ドル、7万6812ドル、8万1367ドル。日足で主要EMAを同時に割り込む形は、2026年に入って弱気シグナルとして意識されてきた。

一方、オンチェーンデータでは大口の蓄積を示す動きも確認された。該当ウォレットは27日早朝にOKXから873.29BTCを出庫し、保有残高は881BTCとなった。

このウォレットは約1週間前から少額の出庫を続けていたという。テクニカル面では弱含みのシグナルが出る一方、大口資金は足元の下落を買い場とみている可能性があり、市場では見方が分かれている。

今年に入ってビットコインが4本のEMAをすべて下回ったのは今回を含めて4回目となる。最初は1月末で、その際は主要移動平均線をすべて割り込んで引けた後、2週間で35.02%下落した。年初来で最大の下落局面だった。

ただ、その後の2回は値動きが異なった。3月26日は同様のシグナルが出たものの、下落率は7.36%にとどまって反発した。5月22日も3.32%下落した後、再び移動平均線のレンジ内に戻った。直近2回は、1月のような急落というより短期的な調整に近い動きだった。

違いを分けた要因として注目されるのが、長期保有者の動向だ。Glassnodeの長期保有者ネットポジション変化によると、2025年末から2026年1月の急落局面にかけて、365日超保有する投資家は大幅なネット売り越しとなっていた。分配規模はピーク時で約20万BTCに達した。

これに対し、3月初旬以降は状況が変わった。長期保有者は約3カ月にわたりネット買い越しを維持し、1日当たり10万BTCを超える純流入がたびたび観測された。この期間は、3月と5月の下落幅が比較的限定的だった局面と重なる。

足元の下落局面でも、長期保有者の指標はプラス圏を保っている。市場では、今回の下落が5月の調整に近い範囲で収まるのか、それとも1月の急落に近い規模へ広がるのかを見極める展開となっている。

移動平均線割れ以降、ビットコインは約2%下落している。5月22日と同様の値動きとなれば、下値は7万3873ドル近辺で下げ止まる可能性がある。この水準は、3月末から5月中旬までの上昇に対するフィボナッチ・リトレースメントの50%水準に当たる。

下落幅が3月26日のケースに近づく場合、次の下値支持線として7万1773ドルが意識される。この場合、下落率は全体で6〜7%程度となる。

反発を確認するうえでは、まず日足終値ベースで7万5973ドルを回復できるかが焦点となる。その上で7万8572ドルを上抜ければ、主要移動平均線のレンジに復帰する可能性がある。さらに8万2772ドルを超えれば、従来の上昇トレンドに戻る条件が整う。

もっとも、1月のような急落リスクが完全に後退したわけではない。Glassnodeの長期保有者ネットポジションが今回の下落局面で再びマイナスに転じれば、3月・5月型の緩やかな調整シナリオは後退する。短期的には7万5973ドルを回復できるか、中期的には長期保有者のネット買い越しが維持されるかが、今回の調整局面の性格を左右しそうだ。

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