ビットコインに、週足チャート上で長期の「カップ・アンド・ハンドル」が形成されたとの見方が出ている。これを前提にすれば中長期では22万ドル超が視野に入る一方、足元では7万4000ドルの支持帯を維持できるかが最大の焦点だ。
Cointelegraphによると、ビットコインは2月初旬に6万ドルを下回る水準で底打ちした後、約30%反発した。市場では、この戻りが単なる短期反発にとどまらず、数年かけて形成された強気継続パターンの一部なのかに関心が集まっている。カップ・アンド・ハンドルは、丸みを帯びた底打ちの後に短い調整を挟み、抵抗線を上抜けることで完成するとされる代表的な強気パターンだ。
アナリストのCrypto ThiesはX(旧Twitter)への投稿で、ビットコインが数年越しのカップ・アンド・ハンドルを完成させたと指摘した。6万5000ドル〜7万4000ドルのネックラインについては再テストを終え、このレンジを維持できればブレイクアウトが確認されるとの見方を示した。
TradingViewのデータに基づくパターン測定では、上値余地は29万5000ドルまで広がる可能性がある。一方、市場ではより保守的な目標として22万ドル前後を挙げる向きもある。いずれにしても、ブレイク後に支持帯へ転換したネックラインを実際に守れるかどうかが重要になる。
短期的な分岐点として意識されているのが7万4000ドルだ。トレーダーのVela Cryptoは、BTC/USDが強気見通しを維持するにはこの水準を守る必要があると分析する。反対に、7万4000ドルを明確に割り込めば売り優勢に傾き、中期的な強気シナリオが崩れる可能性があるという。
一方で、出来高の低迷は相場の重しとなっている。CryptoQuantによると、ビットコインの現物出来高は足元で、主に弱気相場局面で見られていた水準まで縮小した。Binanceの現物出来高は2025年10月に記録した1986億ドルから364億ドルへと81%減少。Gate.ioは79.6%減、Bybitも66%減となっている。
CryptoQuantのアナリストDarkfostは、こうした縮小は主としてリスク資産に逆風となるマクロ環境を反映したものだとみている。その半面、今回の調整局面では売り圧力が徐々に弱まっている兆候として受け止めることもできるとした。
ビットコイン現物ETFからの資金流出も、市場が注視する材料の一つだ。直近では、大規模な流出が結果的に買い場と重なったケースもあったとされる。今後は、7万4000ドルの維持、現物出来高の回復、ETFの資金フロー改善がそろって強気パターンを裏付けるかが注目点となる。
もっとも、現在の市場環境は典型的な強気相場とは言いがたい。ビットコインは安値圏から反発しているものの、現物出来高は大きく落ち込んでおり、投資家の視線は上値追いよりも主要支持線を守れるかどうかに向かっている。カップ・アンド・ハンドルが中長期の上昇余地を示唆しても、弱気相場ではブレイクのシグナルが機能しない場合や、目標価格の到達まで時間を要する場合がある。
とりわけ22万ドル超という水準は、短期の値動き予想というより、パターン分析に基づく中長期シナリオの意味合いが強い。弱気地合いが続く限り、まずは7万4000ドルの支持維持と出来高回復を確認できるかが先決で、条件が整わなければ相場が再び下方向の流動性を試す展開もあり得る。