Teslaの無監督ロボタクシーの稼働台数が足元で減少していることが分かった。米Electrekが26日(現地時間)、ロボタクシーの追跡データを基に報じた。直近7日間の無監督ロボタクシーの稼働台数は20台で、配車サービス全体の稼働車両数も34台まで減少したという。
報道によると、地域別の無監督ロボタクシー稼働台数は、米オースティンが14台、ダラスとヒューストンがそれぞれ3台だった。4月末時点では累計で25台規模が確認されており、足元ではそこから縮小した格好だ。
中核エリアとされるオースティンでは、直近7日間の稼働台数が19台から14台に減少した。一方、ダラスとヒューストンはサービス開始時と同じく、各3台にとどまった。
配車サービス全体の縮小幅はさらに大きい。Teslaはカリフォルニア州ベイエリアで、安全ドライバーが同乗するFSD搭載車両も配車に投入してきたが、同地域の稼働台数は4月の107台から足元では9台へ急減した。この結果、全体の稼働車両数は4月の165台から34台規模まで落ち込んだ。
運用の推移をみると、ピーク後の減少傾向が続いている。無監督ロボタクシーは今年3月末から4月初旬にかけて高水準となった後、減少へ転じ、配車全体も昨年末から今年初めにかけてピークを付けた後、縮小が続いたという。業界では、4月に見られた無監督車両の増加は構造的な拡大ではなく、一時的な持ち直しにとどまったとの見方も出ている。
Teslaは台数縮小の理由を公式には説明していない。ただ、市場では安全面の課題が主因との見方が強い。現在のロボタクシーは待ち時間の長さや走行エリアの制限、一般道中心のルート設定など制約が多い。イーロン・マスク氏も過去に投資家向けの発言で、安全性の検証がサービス拡大の主な制約要因だと説明していた。
Teslaは今後、ソフトウェア改良後にロボタクシー事業を本格拡大する方針も示している。マスク氏は、次世代自動運転ソフト「FSD v15」の書き直し版を適用した後にロボタクシーを大きく拡大するとし、時期として2026年末から2027年初めを挙げた。ただ、現時点の運用データを見る限り、台数は拡大ではなく縮小方向に動いているとの評価が出ている。
競合との差も広がっている。Waymoは現在、米国の複数都市で約3000台規模のロボタクシーを運用し、週当たり数十万件の有料配車をこなしている。アリゾナ州メサではMagna Internationalと共同で、年間2000台超の追加生産が可能な施設も整備した。年内にはアトランタ、マイアミ、ワシントンD.C.など新たな都市への展開も準備している。
もっとも、Waymoも運用上の課題を抱える。最近では、一部車両が冠水した道路を適切に検知できなかった事例を受け、一部市場と高速道路でのサービスを一時停止した。ただ、規模の面ではTeslaの無監督ロボタクシーが20台規模にとどまる一方、Waymoはすでに数千台規模へ拡大しており、両社の差は一段と鮮明になっているとの分析がある。
業界では、Teslaのロボタクシー事業が開始から1年を経ても、無監督車両を25台前後で安定的に維持できていない点に注目が集まっている。マスク氏はFSD v15を打開策として挙げるが、市場では依然として検証途上にあり、改善期待が先行しているとの指摘も出ている。