ビットコイン(写真=Shutterstock)

ビットコイン市場で、個人投資家の需要低迷が鮮明になっている。一方で、1000BTC以上を保有する大口投資家は買い増しを進めており、オンチェーン指標では18カ月ぶりの強い蓄積シグナルが確認された。短期的には、7万8258ドル近辺の上値抵抗帯を突破できるかが焦点となる。

ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、1000BTC以上を保有する保有者は22日時点で1282に達した。これは、3日に付けた年内最高水準と並ぶ水準だ。

市場で注目されているのは、個人投資家と大口投資家の動きが逆方向に振れている点だ。CryptoQuantのアナリスト、ダークポストは、ビットコインの見かけ上の需要が約マイナス14万7000BTCまで落ち込んだと指摘した。2025年12月以降で最も弱い水準という。ダークポストは、需要が急減して悲観論が強まる局面は、歴史的に見れば忍耐強い投資家にとって機会となることが多かったとしている。

個人投資家のセンチメントも急速に悪化している。暗号資産の恐怖・強欲指数は28と、恐怖圏にとどまった。こうしたなか、Alphractalの「クジラ対個人デルタ」指標は2024年11月以降で最大の乖離を記録した。直近14日間では、1000BTC以上を保有するアドレスが4万7000BTCを積み増した。

機関投資家や大口保有者の買いも続いている。Strategyは先週、平均8万985ドルで2万4869BTCを追加購入した。2013年以降動きのなかった大口アドレスでも、12年ぶりに500BTCの移動が確認された。Alphractalは、個人投資家がパニック的な動きを見せる一方で、大口関連指標の乖離は2024年11月以降で最大になったと分析している。

保有者心理を示す指標も、過去の強気局面に近い水準まで上昇した。Alphractalのホルダー心理指標は0.82となった。恐怖・強欲指数が30未満の環境で同指標が0.80に達した直近の例は2024年3月で、このときビットコインはその後90日間で67%上昇したという。

需給面で注目される価格帯は7万8258ドルだ。GlassnodeのUTXO実現価格分布によると、この水準では約41万5534BTCが最後に取引されており、全供給量の2.07%が集中している。足元の価格より上に位置する最初の主要な抵抗帯とみられている。この水準を上抜ければ、これまで動きの乏しかった供給が下値支持に転じ、上値の売り圧力が和らぐ可能性がある。

チャート面でも、この抵抗帯が意識されている。ビットコインは25日時点で7万7250ドルで推移し、12時間足では逆ヘッド・アンド・ショルダーの初期形成が進んでいる。22日に7万4177ドルで底を打った後、右肩を形成する展開となっている。

まずは7万8125ドル近辺のネックラインで押し戻されず、より高い安値を維持できれば、パターンは完成に近づく可能性がある。その後、12時間足の終値で7万8125ドルを上回り、さらに7万9057ドルを明確に突破すれば、パターン確認の条件が整う。この場合の上値目標は8万2073ドルとされる。

一方、7万4177ドルを下回れば、足元のパターンに加え、大口の蓄積を背景とする強気シナリオも勢いを失う可能性がある。7万8125ドルでの調整を挟まずに上昇した場合でも、パターン自体が無効になるわけではなく、ネックラインの位置が切り上がる可能性があるという。

市場では今後、現物需要の回復が確認されて初めて、大口の買い増しが実際の価格上昇につながるかが問われる。足元のオンチェーン指標と価格構造は、恐怖が広がる局面で大口投資家が先行してポジションを積み増していることを示しているが、7万8258ドル前後の供給集中帯をこなすだけの買いが入るかどうかが、短期の最大の注目点となっている。

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