ビットコインが8万1000ドル台に反発し、市場では先高観が再び強まっている。直近1カ月では長期保有者が33万1000BTCを積み増したほか、米国のビットコイン現物上場投資信託(ETF)にも3営業日連続で資金が流入した。需給改善への期待を背景に、相場は9万ドル回復を試す展開になるかが注目されている。
Cointelegraphによると、ビットコインは直近1週間で5%、直近30日で21%上昇した。足元の反発局面では、6カ月以上売却していない長期保有者による買い増しが目立っているという。
CryptoQuantの集計では、長期保有者の保有残高は30日間のローリングベースで33万1000BTC増加した。現在価格ベースでは約267億ドルに相当し、発行済み供給量の約1.6%が長期保有ウォレットに移った計算になる。
機関投資家マネーの流入も再開している。ビットコイン現物ETFには直近3営業日で計11億8000万ドルが純流入した。このうち4日には単日で5億3200万ドルの流入を記録した。市場では、ETFへの資金流入の再開がビットコイン相場の上昇圧力を強めているとの見方が出ている。
MNキャピタル創業者のマイケル・バン・デ・ポッペ氏はX(旧Twitter)への投稿で、「ETFの資金フローが市場に戻り、ビットコイン市場は再び上向いている」と述べた。
需給面では、機関投資家の買い需要が新規採掘分を大きく上回っている点も注目材料だ。報道によると、機関投資家は1日に新たに採掘されるビットコイン量の5倍超を吸収している。市場に出回る売り圧力を抑える要因として意識されている。
短期的には8万ドル台後半が重要な価格帯となる。清算ヒートマップでは、ビットコインは8万ドル近辺の流動性を消化する動きを見せた一方、現物価格から8万4600ドルまでの水準には、なお買い注文が控えているとされる。
テクニカル面でも強気シナリオを支える材料がある。日足チャートでは、ビットコインが7万7500ドルの抵抗線を上抜けた後、上昇継続を示唆するパターンを形成した。さらに、200日指数移動平均線が位置する8万2000ドルを日足終値で明確に上回れば、上昇トレンド継続のシグナルは一段と鮮明になる可能性がある。この場合の上値目標は9万4800ドルで、足元の水準からは約18%の上昇余地がある。
中長期では、底打ちを示すシグナルが出始めたとの見方もある。暗号資産投資家のクリプトキューブ氏は、週足MACDの強気クロス出現後、ビットコインがマクロ的な安値を付けた可能性を指摘した。ただ、9万2000ドル超への一段高に向かうには、8万4000ドルの抵抗線を明確に突破する必要があるとしている。
今後の焦点は、長期保有者による積み増しが続くか、ETFへの資金流入が維持されるか、そして8万2000ドルと8万4000ドルを相次いで上抜けられるかの3点だ。市場では、当面この水準で需給とテクニカルの改善が続くかを見極める展開となりそうだ。