写真=Shutterstock

AIエージェント向けに最適化したソフトウェア基盤の整備が広がってきた。これまで主流だった人向けUIを前提とする設計から、API経由で直接処理できる仕組みへと重心が移りつつある。業界では、標準化やヘッドレス化を巡る動きが本格化している。

従来、AIエージェントは人間向けに作られたソフトウェアを、人と同じ操作手順で使う前提で設計・運用されてきた。だが足元では、エージェントの利用を前提に設計したソフトウェアやインフラを別途整備する企業が出始めている。

米Axiosが5日付で報じたところによると、Anthropicはモデルコンテキストプロトコル(MCP)を打ち出し、AIシステムを各種ツールやデータソースに接続するための標準を提示した。

Salesforceは先月、エージェントが中核ソフトウェアに直接アクセスできる「Headless 360」を発表した。Stripe、Mastercard、OpenAIも、エージェントによる購買を支える決済インフラの整備を進めている。

元Twitter CEOのパラグ・アグラワル氏が創業したAIエージェントツールのスタートアップ、Parallel Web Systemsは、AIエージェント専用のWeb検索・調査APIを開発している。顧客にはClay、Harvey、Notion、Opendoorが含まれるという。銀行やヘッジファンドも利用しているとしたが、具体的な社名は明らかにしていない。

Zapierも、10年以上にわたり、各種ソフトウェアの機能をエージェントが直接呼び出せる作業単位に切り分け、自動化を進めてきた。

Zapierのウェイド・フォスターCEOは「エージェントがソフトウェア利用の主な担い手になる世界に向かっている」と述べたうえで、「人間がソフトウェアを使わなくなるという意味ではなく、エージェントの数がはるかに増えるということだ」と説明した。

Boxのアーロン・レヴィCEOは、「エージェントがソフトウェア最大の利用者になれば、あらゆるソフトウェアはヘッドレス型で提供される必要がある」と指摘。「エージェントはUIを使わず、APIで通信する」と語った。

Axiosは、エージェントが人間と同じようにソフトウェアを操作しなくなれば、技術競争の焦点は「誰が最良のインターフェースを持つか」から、「エージェントが必要とするAPI、データ、権限を誰が握るか」へ移る可能性があると伝えた。

また、元MetaのAI責任者ヤン・ルカン氏はAxiosのインタビューで、「エージェントはボタン操作をまねるのではなく、より効率的に直接通信する方法を見つけるだろう」と述べた。

キーワード

#AIエージェント #API #MCP #Anthropic #Salesforce #ヘッドレス化
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.