BlackRock本社(米ニューヨーク)=Shutterstock

ARK Investを率いる著名投資家のキャシー・ウッド氏は、BlackRockのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)がビットコインやトークン化に前向きな姿勢へ転じたことが、年金基金や政府系ファンドなど機関投資家の暗号資産市場参入を促す材料になっているとの見方を示した。

ブロックチェーン専門メディアのCryptopolitanが5日(現地時間)に報じた。ウッド氏はポッドキャスト「The Rollup」で、かつてビットコインに懐疑的だったフィンク氏が現在はトークン化を支持している点について、年金基金や政府系ファンド、大手資産運用会社にとって事実上のゴーサインとして受け止められていると語った。

その背景としてウッド氏が挙げたのが、BlackRockの機関投資家向け運用基盤「Aladdin」だ。フィンクCEOがトークン化の重要性を打ち出せば、Aladdinを利用する資産運用会社も同じ方向に動く可能性が高いという。新たな資産クラスへの投資では、伝統金融の大手の動向を見極めてから判断する機関投資家が多いことも追い風になるとした。

BlackRockも4日、Xへの投稿で、暗号資産投資が新たな局面に入ったとの認識を示した。LAIF26のイベントでは、ポートフォリオにおけるビットコインの役割を議論したとしている。

こうした変化は、フィンクCEOの過去の発言と足元の事業規模にも表れている。フィンク氏は2017年10月13日、ビットコインを「マネーロンダリングの指標」と表現していた。

一方、2026年4月末時点でBlackRockの「iShares Bitcoin Trust」は約81万BTCを保有し、運用資産は約620億ドルに達した。世界最大のビットコインファンドで、2位のファンドの約3倍の規模だという。

フィンクCEOは2026年の年次株主書簡で、トークン化を独立項目として取り上げた。債券やプライベートクレジットを含むあらゆる金融資産が、最終的にはオンチェーン化されるとの見通しを示し、現在を1996年のインターネット黎明期になぞらえた。

機関投資家マネーの流入も続いている。米国のビットコイン現物ETF保有分に占める機関投資家の比率は約38%と、1年前の約24%から上昇した。

ビットコイン現物ETF全体の運用資産総額は約1000億ドルで、このうちIBITが約49%を占める。

2026年1〜3月期には、IBITは62取引日のうち48取引日で純流入を記録した。ビットコイン価格が9万ドル台から7万ドル台前半へ下落する局面でも、84億ドルの純流入があった。

ARK Investは2015年、ビットコインを約250ドルで初めて購入した。当時の時価総額は約60億ドルだった。

既存の資産配分インフラであるAladdinの影響力と、トークン化を巡る議論の広がりが重なり、暗号資産は機関投資の枠組みに組み込まれつつあることが改めて浮き彫りになった。

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