ビットコインの最近の下落は、量子コンピューティングの脅威が主因ではなく、テック資産全般に広がるリスクオフの流れを反映したもの――。Grayscale Researchがこうした見方を示した。
BeInCryptoが4日(現地時間)に報じたところによると、Grayscale Researchは、ビットコインが直近高値から反落した背景について、先端テクノロジー関連資産全般で進むリスク圧縮の動きが大きいと分析した。
Grayscale Research責任者のジャック・パンドル氏はメモで、上場する量子コンピューティング企業の株価とビットコインの値動きを比較した。ここ数カ月、量子関連株はビットコインと同じ方向に推移しており、この動きはビットコインネットワークに新たな量子コンピューティングの脅威が織り込まれているとの見方とは整合しないと指摘した。
パンドル氏は、量子コンピューティング分野で実際に大きな技術進展があったのであれば、関連上場企業の株価は上昇しているはずだと説明した。だが、関連銘柄は昨年10月以降、ビットコインと歩調を合わせて下落している。IonQやRigetti、D-Waveなどは年初来で25%超下落した。
Grayscaleはこれについて、成長資産中心のポートフォリオでリスクエクスポージャーを縮小する動きの表れだとみている。AIを巡る不透明感や、引き締まったマクロ環境がこうした流れを後押ししているという。ビットコインが現物ETFからの大幅な資金流出を受けて8万5000ドル前後まで下落したことも、同じリスクオフの地合いで説明できるとしている。
一方、Grayscaleは今回の調整によって、ビットコインの価値の保存手段としての役割が損なわれるわけではないとの見解も示した。分散ポートフォリオの中で、ビットコインは引き続きその機能を果たし得るとしている。パンドル氏は、完全なポスト量子アップグレードの前でも価格評価は回復し得るとして、投資家が全面的なアップグレード完了を待つ必要はないと述べた。
その上で、主要ブロックチェーンのポスト量子対応は一段と急ぐべきだと指摘した。ただ、より大きな課題は技術そのものではなく、ガバナンスにあるとの見方を示した。