Amazonは4日(現地時間)、長年整備してきた自社物流インフラを外部企業向けに提供する「Amazon Supply Chain Services(ASCS)」を開始したと発表した。
対象はAmazon出品者に限らない。医療、自動車、製造、小売など、業種を問わず企業向けに提供する。
ASCSでは、海上・航空・陸上・鉄道による貨物輸送から、倉庫での保管、配送、宅配まで、物流業務全体を一つのネットワーク上で一括して提供する。
ASCS担当バイスプレジデントのピーター・ラルソン氏は、「Amazonが数十年にわたって磨いてきたサプライチェーンサービスのインフラ、テクノロジー、規模をあらゆる企業に提供する」と説明。AWSがクラウドで果たした役割になぞらえた。
Amazonは2006年から「Fulfillment by Amazon(FBA)」を通じて出品事業者の受注処理を支援してきた。これまでにFBA経由で出荷された商品は累計800億点を超える。こうした実績を基に、過去3年間は小売、卸売、コマース事業者向けに個別の物流サービスを段階的に提供しており、今回は対象を広げて本格展開に踏み切った。
同社によると、Procter & Gambleは原材料の輸送と完成品の流通にAmazonの貨物サービスを利用している。3Mは製造拠点から世界各地の物流センターへの製品輸送に活用。Lands' EndはAmazonネットワーク内の統合在庫プールを使い、複数の販売チャネルの注文を処理している。American Eagle OutfittersはAmazonの宅配ネットワークを通じ、自社サイトで受けた注文を全米の顧客に直接配送している。
企業は集中管理コンソールからASCSの各ソリューションを確認し、必要なサービスを選んで導入を申し込める。