a16z cryptoが、ステーブルコインの呼称見直しを提起した。Cointelegraphが4日(現地時間)に報じたところによると、同社の特別プロジェクト責任者ロバート・ハケット氏は、「ステーブルコイン」という言葉は技術の進化を十分に反映していないとの認識を示した。
ハケット氏は報告書の中で、この用語は暗号資産の黎明期、極端な価格変動が市場を支配していた時代に生まれたものだと説明した。当時は、価値を安定的に保ち、日常の金融取引に使えるトークンを他の暗号資産と区別する必要があったという。
その上で同氏は、「安定性は今や基本的な前提条件であり、本質ではない。問うべきは『価値を維持できるか』ではなく、『これで何を作れるか』だ」と述べた。
同様の見方は、開発者でブランドアドバイザーのジョン・パーマー氏も示している。同氏は「ステーブルコイン」という名称について「バグのように感じる」と述べ、「ステーブルコインは、これまで暗号資産がもたらした影響の10倍のインパクトを持ち得る。それに見合う独自の呼称があってしかるべきだ」と語った。
ハケット氏は代替案として、「デジタル現金」や「プログラマブルマネー」のような表現のほうが、ステーブルコインの技術的な実態をより適切に捉えていると指摘した。一方で、こうした用語は呼称としては扱いにくい面もあるとした。
また、新技術では初期に定着した呼称が長く残りやすいとも説明した。例として、電子メールは従来の郵便とは異なる仕組みでありながら名称が維持されていることや、自動車エンジンの出力が今なお馬力で表されることを挙げた。
その上で同氏は、ステーブルコインも同様の経過をたどる可能性があると分析した。「デジタルドル」や「デジタルユーロ」といった表現が、今後徐々に定着する可能性があるとの見方を示している。