チャールズ・ホスキンソン氏のイメージ画像(提供:Reve AI)

Cardano創業者のチャールズ・ホスキンソン氏が、米国で議論が進む「CLARITY法案」を巡り、Rippleのブラッド・ガーリングハウスCEOを批判した。法案の内容次第では、新たな暗号資産プロジェクトの多くが証券とみなされ、業界の新陳代謝を阻害しかねないと訴えている。

ブロックチェーン専門メディアThe Crypto Basicによると、ホスキンソン氏は5月1日付のインタビューで、一部の業界リーダーが業界全体の発展よりも、自社の競争上の利益を優先して同法案を支持していると主張した。

同氏が問題視するのは、法案が暗号資産の法的な区分を大きく変える可能性がある点だ。現行草案のままであれば、今後立ち上がる主要プロジェクトの多くが証券に分類される恐れがあるとの見方を示した。

ホスキンソン氏はEthereum、XRP、Cardanoを例に挙げ、これまで主流プロジェクトがたどってきた成長経路が、今後は閉ざされる可能性があると指摘した。

同氏によれば、初期の暗号資産プロジェクトは法的不確実性の下でも、コミュニティの形成や流動性の確保、実利用の積み上げを進める余地があった。そうした余地が失われれば、新規プロジェクトが同程度の普及を実現するのは難しくなるという。

そのうえで同氏は、「Rippleは曖昧な法制度の下で訴訟に勝ったが、もしこの法案の下で今創業していたなら、XRPも証券になっていただろう」と語った。

立法の是非を判断するうえでは、現在成功しているプロジェクトが新ルールの下でも同じように成長できるかを検証すべきだとも述べた。それが不可能であれば、法案設計そのものに問題がある可能性があると主張している。

さらに、1990年代のインターネット政策が過度に厳格だったなら、AmazonやGoogleのような企業は生まれなかったはずだと比較した。CLARITY法案は、暗号資産産業で同じ過ちを繰り返す恐れがあるとの見方だ。

こうした主張は、ガーリングハウス氏の立場と鋭く対立する。ガーリングハウス氏はこれまで、「混乱よりも明確なルールが望ましい」との考えを示し、同法案を実務に耐えうる枠組みとして評価してきた。

これに対しホスキンソン氏は、Rippleのような法案支持派は、その限界を認識しながらも可決を後押ししていると批判する。背景には、自社に有利な競争環境を築けるとの思惑があるという。

ホスキンソン氏は一方で、現行案が自らのエコシステムにも有利に働く可能性があることは認めた。競合プロジェクトが証券に分類される一方で、自身が関与するプロジェクトへの影響は相対的に小さくなる可能性があるためだ。

ただ、そうした個別の利益を理由に法案を支持することは、業界の原則に反するとして一線を画した。

同氏がもう一つの論点として挙げたのが、法案成立後の規制執行だ。制度が一度固まれば後から修正するのは難しく、規制当局により厳格な解釈の余地を与えかねないと警戒する。

米証券取引委員会(SEC)などが強硬な解釈に踏み切れば、ほぼすべての新規暗号資産プロジェクトが証券に分類される可能性があるとも警告した。さらに「Ethereumは証券になり、XRPは証券になり、Cardanoも証券になる」と述べ、現行草案はイノベーションの促進ではなく参入障壁の引き上げにつながりかねないと訴えた。

今回の論争は、米国の暗号資産規制が産業育成と投資家保護のどちらに軸足を置くのかという対立も映し出している。新規プロジェクトへの適用基準次第で、開発企業やスタートアップの市場参入条件は大きく変わるため、CLARITY法案を巡る業界内の対立は当面続きそうだ。

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