ビットコインの対金比率(BTC/XAU)が2月の安値から約40%反発し、中長期的な底打ちを示すシグナルではないかとの見方が出ている。過去のサイクルと同様の動きが続けば、ビットコイン価格が2027年4月に16万7250ドル(約2509万円)に達する可能性があるという。
Cointelegraphが4月30日付で伝えた。記事では、BTC/XAUが大きく切り返した局面の後に、ビットコイン相場が大幅高に向かうパターンが過去に繰り返し確認されてきたと指摘している。
指標となるのがBTC/XAU、つまりドル建てのビットコイン価格を金価格と比較した比率だ。市場では、ビットコインが金に対してどの程度強いかを示す尺度として使われる。これまでの相場では、この比率が急落後に反発へ転じた局面が、ビットコインのサイクル安値と重なるケースが多かったという。
2015年には、BTC/XAUの底打ち後にビットコインが1年間で約250%上昇した。2019年と2022年の反転局面でも、その後それぞれ約140%上昇した。2020年の流動性相場に伴う1460%の急騰を除いて計算すると、底打ち後1年間の平均上昇率は約180%になる。
足元でも同様の動きがみられる。BTC/XAUは2月の安値から約40%上昇し、同期間のBTC/USDも32.65%上昇した。分析会社Bitcoin Layerの創業者ニック・バティア氏は、ビットコインが金に対して7カ月連続で陰線を付けた後、直近では2カ月連続の陽線となる公算が大きいとし、「反発はすでに始まっている」との見方を示した。
テクニカル面でも強気材料が意識されている。マクロストラテジストのゲルト・バン・ラヘン氏は、2014年、2018年、2022年の弱気相場の安値後に見られた「隠れ強気ダイバージェンス」が再び確認されたと指摘した。Fidelity Investmentsも4月のレポートで、ビットコインが金を上回る推移を示しており、「蓄積局面」に入ったと評価している。
市場では、金からビットコインへ資金が移る可能性も取り沙汰されている。Bernsteinのゴータム・チュガニ氏ら複数のアナリストは、こうした資金移動を背景に、ビットコインが2026年に15万ドル(約2250万円)へ達し得ると予測した。Bitwiseの最高投資責任者(CIO)マット・ホーガン氏も4月、ビットコインは時価総額30兆ドル規模の金市場に匹敵し得るとの見方を示した。
もっとも、短期的には不確定要素も残る。BTC/XAUは依然として100カ月指数平滑移動平均線(EMA)を下回って推移しており、この水準は2020年3月と2022年12月に主要な安値圏となった。1月の下方ブレイクは、この支持線を明確に割り込んだ初めてのケースとされ、回復に失敗すれば、金に対する相対的な出遅れが長引く可能性がある。
日足チャートでは、上昇ウェッジの上値抵抗も意識される。パターン通りに推移した場合、ビットコインの金建て価値が最大20%下落するとの試算もある。米国債利回りの上昇や原油高といったマクロ環境の変化も、過去のパターン再現を妨げる要因として挙げられている。デリバティブ市場の参加者が慎重姿勢を崩していない点も、短期的な注目材料となる。
今回の分析の特徴は、ビットコインの絶対価格ではなく、金に対する相対的な強さに焦点を当てている点にある。BTC/XAUの反発が過去のサイクル安値と整合的だとの見方が維持されれば、市場では価格水準そのものよりも、資産間の資金移動の流れに一段と注目が集まりそうだ。