米Strategyは5日(現地時間)に予定する第1四半期(1Q)決算の発表を前に、今週のビットコイン追加購入を見送る。市場の関心は購入停止そのものより、決算の内容と資金調達の方向性に集まっている。
ブロックチェーン専門メディアのBeInCryptoによると、同社を率いるマイケル・セイラー会長は、今週はビットコインを購入せず、来週に再開する考えを示した。セイラー氏はXでも「今週は購入なし。来週から再開する」と投稿した。
今回の判断は、同社が今年続けてきた週次ペースの買い増しをいったん見送る形となる。連続購入は3月末に13週連続で途切れたものの、その後の動向に再び注目が集まっていた。
Strategyのビットコイン保有量は81万8334BTC。資産価値は644億4000万ドルで、平均取得単価は1BTC当たり7万5532ドルとされる。足元の含み益率は4.23%という。
一方で、1Q決算ではビットコイン価格の下落が業績に色濃く反映される可能性がある。Strategyは前四半期に約8万9600BTCを55億ドルで取得しており、これは同社として過去2番目の四半期購入規模だった。同じ期間にビットコイン価格は20%超下落した。
市場では、決算に加えてSTRC優先株プログラムにも注目が集まっている。ウォール街は1Qの売上高を約1億2000万ドルと予想しており、ビットコインの時価評価に伴う会計処理の影響から、GAAP(米国会計基準)ベースでは損失計上を見込む。米投資会社Zacksは、1株当たり利益(EPS)のコンセンサスをマイナス3.41ドルと示した。Strategyも前四半期のGAAPベースの報告で、145億ドルの未実現損失を計上したとしている。
投資家が特に注視しているのはSTRCだ。Strategyは最近、普通株の市場売却による資金調達からやや距離を置き、STRCを資金調達の軸に据えている。STRCは配当利回り11.5%を提示しており、直近では額面を下回って取引された。
この仕組みに対する評価は分かれている。経済学者のピーター・シフ氏は、STRCが希薄化と借り換えリスクを高めると批判した。これに対し、ポン・レCEOはSTRCについて「透明だ」と反論し、「STRCの構造は透明で、会社の方向性も明確だ」との立場を示した。一方、シフ氏は「非常に露骨な仕組みだ」と主張している。
今回の決算発表では、ビットコイン買い増しの再開時期と、資金調達における優先順位が主な焦点となる。Strategyは5日の決算カンファレンスコールをZoom、X、YouTubeで配信する予定だ。市場では、来週に買い増しが再開されるのか、それとも優先株を軸とした資金調達に一段と比重が移るのかを見極めようとしている。