写真=Reve AI

ビットコインが週初の下落分をほぼ取り戻し、7万9000ドル近辺まで持ち直した。週足終値は7万8670ドルを上回り、1月末以来の高水準となった。米国のビットコイン現物ETFへの資金流入が下値を支える一方、米国とイランを巡る情勢の不透明感が短期相場の変動要因として意識されている。

3日付のCointelegraphによると、ビットコインは週足終値ベースで7万8670ドルを超え、1月末以降で最も高い水準を記録した。

市場では、米国とイランを巡る地政学リスクへの反応が続いている。2日に両国の新たな和平合意の可能性が取り沙汰されると、リスク資産全般に買いが入った。

ただ、3日にはドナルド・トランプ米大統領が、イランの最近の和平提案について「受け入れられるか想像し難い」と述べ、慎重な姿勢を示した。

こうしたなかでも、相場の底堅さを指摘する見方はある。暗号資産アナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペ氏はX(旧Twitter)への投稿で、ビットコインは強い持ち合いを続けているとし、「先週金曜の値動きが今後の相場を見極める手掛かりになった」との見方を示した。

同氏はその根拠として、2日に米国のビットコイン現物ETFへ約6億3000万ドル(約945億円)の資金が流入した点を挙げた。

ファン・デ・ポッペ氏は、こうした資金流入が来週も大きく鈍る可能性は低いとみており、足元の調整が比較的浅いのもその影響があると分析している。現物ETFへの資金流入が相場の下支え材料として受け止められ、週足終値の一段の切り上がりを期待する見方も出ている。

一方で、短期的な過熱を警戒する声もある。市場では、上方の流動性を取り込んだ後に価格が押し戻される可能性が意識されている。

Crypto TonyはCoinglassのデータを引き合いに、下値にも流動性は積み上がっているものの、まずは上方の流動性を取りに行き、その後に下落へ転じる展開があり得ると指摘した。

JDK Analysisも、足元の流動性構造を「典型的な弱気の構図」と評価した。高値圏で新規のロングポジション流入が続いている一方、積極的な成行買いが入っても、価格は明確な上昇につながっていないと説明している。

買いが入っても上昇の勢いが鈍いことから、短期的には上値を試した後の反落リスクを警戒すべき局面との見方につながっている。

足元のビットコイン相場は、強弱材料が交錯する展開だ。米国のビットコイン現物ETFへの大規模な資金流入と、週初の下げを埋める値動きは、相場の支援材料となっている。

半面、米国とイランの交渉を巡る不確実性に加え、上方に流動性が集中していることは、短期的なボラティリティを高める要因として残る。

市場の焦点は、ビットコインが7万8670ドル超の水準を安定的に維持し、1月末以来の高水準となった週足終値の流れを保てるかに移っている。この水準を維持できれば、現物ETFへの資金流入を背景に、反発期待が一段と強まる可能性がある。

もっとも、地政学的な不確実性と上方の流動性集中が同時に残る以上、短期的な値動きが大きくなる可能性はなお否定しにくい。週足確定後も7万9000ドル近辺で下値を固められるかが、今後の方向性を占う上で重要なポイントとなりそうだ。

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