写真=Amazon Web Servicesのロゴ

Amazon Web Services(AWS)は、生成AI基盤「Amazon Bedrock」を通じてOpenAIモデルの提供を始めた。もっとも、企業ユーザーの受け止めは総じて慎重で、導入インパクトは今のところ限定的とみられている。

米The Informationによると、Bedrockですでに利用できるAnthropicの「Claude」やAWS独自モデル「Nova」で十分だとみる企業があるほか、他クラウド経由でOpenAIをすでに導入しているケースもある。

ITテスト・品質保証ソフトウェアを手掛けるInflectraのCEO、アダム・サンドマン氏は、「この発表が数年前であれば重要だっただろう」としたうえで、「コーディングや多くの業務ではClaudeの方が優れている」と述べた。さらに、「いま注目しているのはQwenとDeepSeekだ」と語った。

ITソフトウェア企業Xurrentの最高製品責任者(CPO)、フィル・クリスチャンソン氏も、「2〜3年前であればOpenAIへのアクセス拡大は魅力だったはずだ」と指摘。「今では主要な先端モデルはいずれも十分に高い水準にある」との見方を示した。

The Informationは、こうした状況について、企業向け市場ではAnthropicが先行しており、OpenAIには巻き返しが課題だと報じた。

Anthropicは最近、年換算売上高300億ドル(約4兆5000億円)に達した。

これに先立ちAWSは2月、Bedrock上でOpenAI技術を「Statefulランタイム」として提供すると発表していた。

Stateful方式は会話の文脈を保持し、AIエージェントが継続的に動作しやすい環境を実現する。AWSのコンサルティング企業Leadmic TechnologiesのCEO、クリス・ダニルク氏は、「AIがなお自律的に動きにくい現状では、Statefulランタイムはエージェントの管理をしやすくする」と評価する一方、「OpenAIモデルの利用が前提になる点はやや不便だ」と述べた。

ただ同氏は、Microsoft Azureへ移行したくないためOpenAIを使えなかった顧客企業にとっては、今回の提供が魅力的な選択肢になり得るとも指摘した。

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