中国の闇市場で、NVIDIAのデータセンター向け高性能GPUを搭載した「B300」サーバーの価格が急騰している。4月30日時点では1台約700万人民元で取引されており、米国市場を大きく上回る水準となっている。
オンラインメディアのGigazineが5月1日、現地報道として伝えた。米国は対中輸出規制を一部緩和したものの、中国側が輸入を認めていないため、データセンター向け高性能GPUの正規流通はなお滞っているという。
中国ではDeepSeek、Alibaba、Z.aiなどがAIモデル開発を進めており、高性能GPUの需要が拡大してきた。こうした需要を背景に、中国企業は第三国を経由してNVIDIA製品を調達してきた。
ただ、こうした迂回ルート経由の供給も2026年1月ごろから細り始めた。事情に詳しい関係者4人によると、4月30日時点でB300サーバーは中国の闇市場で1台約700万人民元で取引されていた。
米政府はこれまで、NVIDIAとAMDに対し、一定性能以上の半導体を中国へ販売できないよう規制してきた。その後、2026年1月には一定の条件を満たせば取引を認める方針に改めたが、中国政府が輸入を認めていないため、現時点でもB300のようなデータセンター向け高性能GPUの正規輸出入は始まっていない。
NVIDIAはB300の公式価格を公表していない。米国では1台約55万ドルで取引されているとされ、中国では米国の約2倍の価格で流通している計算になる。
NVIDIA製GPUの調達難が続くなか、中国勢の存在感も高まっている。代表例としてCambricon TechnologyとMetaXが挙げられる。Cambricon Technologyの2026年1〜3月期の利益は28億9000万人民元と、前年同期比185%増となった。