Google Geminiのイメージ。写真=Shutterstock

GoogleがGeminiに、ユーザーが質問する前に必要な情報を提示する「先回り支援(Proactive Assistance)」機能を追加する可能性が浮上した。画面表示や通知、連携アプリの情報を基に文脈を把握し、適切なタイミングで提案を示す仕組みとみられる。

IT専門メディアのPhoneArenaは4月28日(現地時間)、Googleアプリ「17.18.22.sa.arm64」版の解析から、この機能に関する記述が見つかったと報じた。

この機能は、Geminiがユーザーの現在の状況を読み取り、必要な情報や提案を先回りして表示するもの。画面に表示中の内容や通知、ユーザーが連携したアプリの情報を活用する仕組みとされる。設定画面では大きなトグルで機能を有効化でき、どのアプリから情報を取得するかも選べるようだ。

具体例としては、友人からメッセージで近く予定されているイベントの住所を送るよう求められた場合、Geminiがメールから住所を見つけ出し、返信候補として提示するケースが挙げられている。ユーザーが複数のアプリを行き来して探さなくても、必要な情報をその場で引き出せる構図だ。

情報の取得元としては、スマートフォンの画面に現在表示されている内容、各種通知、ユーザーが連携したアプリの3つが示されている。連携先には連絡先やメッセージなどの基本アプリに加え、Gmail、カレンダー、Googleドキュメント、Googleドライブ、Google KeepといったGoogle Workspace系アプリが含まれる可能性がある。Googleはこれにより、リマインダーやレコメンド、インサイト、行動提案などを提供し、ユーザーが探し始めてからではなく、役立つタイミングで情報を届けることを目指すとしている。

プライバシー対策にも言及がある。Googleは、データをクラウドではなく端末内で処理し、情報は端末上の「非公開の暗号化領域」に保存されると説明している。また、先回り支援で扱うデータは、生成AIモデルの学習や人手によるレビューには使わないとしている。

この機能は、Googleが先にPixel 10シリーズ向けとして言及していた「Magic Cue」とも方向性を共有する。Magic Cueは、ユーザーの行動を把握し、必要な情報を適切なタイミングで提示する機能として紹介されていた。当時はTensor G5アプリケーションプロセッサ(AP)の性能を背景に、最新Pixel専用機能になる可能性が取り沙汰されていたが、今回はGeminiレベルでも類似のアプローチが見えてきた格好だ。

GoogleはスマートフォンAIの競争軸を、単純な質疑応答から先回りの提案へと広げようとしている。画面表示や通知、生産性アプリのデータを束ねてリアルタイムに文脈を解釈する仕組みが実装されれば、デジタルアシスタントは受け身の応答型から、状況に応じて提案する能動型へと進化する可能性がある。

もっとも、現時点で確認されたのは開発中とみられる設定メニューや機能説明にとどまる。実際の提供時期や対応端末、Geminiへの標準搭載の有無は明らかになっていない。GoogleがPixel専用にとどめるのか、Android全体へ広げるのかが今後の焦点となる。

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