Meta、Microsoft、Amazon、Alphabetの米ビッグテック4社が発表した1~3月期決算は、総じて市場予想を上回った。もっとも、市場の関心は業績そのものより、今後膨らむAI向け設備投資に向かっており、技術株やビットコイン(BTC)などリスク資産の重しとなっている。
ブロックチェーン系メディアのBeInCryptoは29日(現地時間)、市場は決算内容よりもAI投資の規模に敏感に反応したと報じた。業界では、2026年のAmazon、Google、Meta、Microsoftの設備投資(CAPEX)合計が6500億ドルを超える可能性も指摘されている。
Metaは通期の設備投資見通しを引き上げ、1250億~1450億ドルと示した。これを受け、同社株は時間外取引で約6%下落した。
同社は引き上げの理由として、AIワークロードの増加に対応するデータセンター拡張と、部品コストの上昇を挙げた。
MicrosoftもAIインフラ整備に伴うコスト負担が意識され、時間外取引で約2.5%下落した。Amazon株も同様の理由から軟調に推移した。
一方、Alphabetはクラウド事業の好調を背景に、主要4社で唯一、株価が堅調に推移した。
決算自体はおおむね強い内容だった。Amazonの1~3月期売上高は1815億ドルと、前年同期比17%増となった。
1株当たり利益(EPS)は2.78ドルで、市場予想の1.62ドルを上回った。4~6月期の売上高見通しも、ウォール街予想を上回った。
Microsoftは2025会計年度第3四半期の売上高が828億9000万ドル、営業利益が384億ドルだった。AI事業の年換算ベースの売上高は370億ドルに拡大し、前年同期比123%増となった。
Alphabetの売上高は1099億ドル。Google Cloudの売上高は市場予想を約20億ドル上回った。
Metaも売上高563億ドル、EPS10.44ドルと好調だった。ただし、この利益には80億ドル規模の税制上の一時要因が含まれている。
市場が警戒しているのは、AIの成長性そのものではなく、投資回収までの時間だ。データセンター増設とAI半導体の確保競争が激しくなるなか、減価償却費や運営コストの増加ペースも一段と速まる可能性があるためだ。
こうした流れは暗号資産市場にも波及している。足元では、ビットコインがNasdaq 100など技術株指数と高い相関を示している。
記事が引用した分析によると、ビットコインとNasdaq 100の相関係数は2025年に0.52まで上昇した。別の一部アナリストは、今年初めには0.75に達したとみている。
ビッグテック各社のAI投資拡大や業績見通しが、ビットコインやイーサリアム(ETH)などデジタル資産の投資家心理に直接影響する構図になりつつあるとの見方が出ている。
市場では中長期的に、AIとクラウド需要の拡大が計算資源や分散型インフラ関連市場の成長につながるとの期待もある。ただ、短期的には過大な設備投資負担への警戒が勝りやすい局面だ。
投資家の関心は、Appleの決算と米個人消費支出(PCE)物価指数の発表に移っている。市場は6500億ドル規模に膨らむAI投資競争を成長ドライバーとみるのか、それとも過剰投資の兆候とみるのか、改めて見極めを迫られそうだ。