未確認飛行物体(UFO) 写真=Shutterstock

米政府がUFOや地球外生命体に関する記録を近く公開するとの観測が広がるなか、関連資料を探す利用者が急増している。こうした関心の高まりに乗じ、個人情報の収集やマルウェア配布を狙う偽サイトも増えており、注意が呼びかけられている。

ITメディアTechRadarによると、米政府は4月29日(現地時間)までに「alien.gov」と「aliens.gov」のドメインを登録した。今後、UFOや地球外生命体に関する公式記録の公開窓口として使われる可能性があるとの見方が出ている。

ドナルド・トランプ米大統領も記録公開に関連し、「非常に大きな関心が集まっている」と言及した。公開時期については「ごく近いうち」と述べた。

現時点で一般利用者が参照できる公式資料は、米国立公文書記録管理局(NARA)のUAP(Unidentified Anomalous Phenomena)関連ページや、米国防総省の全領域異常現象解決室(AARO)が公開している機密解除文書が中心となっている。

一方で、関心の高まりとともに、非公式ルートを通じたセキュリティリスクも増している。UFOやエイリアン関連の文書をうたう偽サイトが急増しており、一部では流出文書を装ってマルウェアを配布したり、個人情報の収集を目的に運営されたりしているという。専門家は、資料を探す際には政府の公式「.gov」ドメインだけを利用し、出所不明のファイルはダウンロードしないよう勧めている。

閲覧履歴の追跡リスクも懸念材料だ。UFOや地球外生命体のように関心が集まりやすいテーマでは、インターネットサービスプロバイダー(ISP)が検索履歴を把握できるほか、データブローカーが利用者の関心分野を収集・分析する可能性がある。TechRadarは、公開文書を調べる場合でも、閲覧履歴や関心分野まで無防備にさらしてよいわけではないとして、オンライン上の匿名性確保の重要性を指摘した。

対策としてまず挙げられているのがVPNの利用だ。VPNは通信を暗号化し、ISPや第三者から政府データベースの閲覧履歴や検索履歴を把握されにくくする。接続が切れた際の情報漏えいを防ぐ「キルスイッチ」機能の有効化に加え、マルチホップ(Multi-hop)や「Tor over VPN」の活用にも言及した。推奨プロトコルとしては、OpenVPNのTCP接続が挙げられている。

文書をダウンロードする際の安全確認も欠かせない。非公式のミラーサイトは特にマルウェア感染リスクが高く、ブラウザの標準機能に加えて、別途ウイルス対策ソフトを導入することが推奨されるという。ブラウザだけでは検知しにくい脅威にも追加の検査をかけられるためだ。

ブラウザ選びも重要だ。FirefoxやBraveのようにプライバシー保護機能を強化しやすいブラウザは、トラッカーの遮断やブラウザフィンガープリントの抑制に有効とされる。Tor Browserを併用すれば、通信を世界各地のリレーノード経由で中継でき、IPアドレスや位置情報の秘匿性をさらに高められる。TechRadarは、VPNとTor Browserの併用が最も高い水準のオンライン匿名性につながると紹介した。

大容量の文書取得に備え、ダウンロードマネジャーの利用を補助策として挙げる見方もある。一部のソフトは転送速度の改善に加え、不審なファイルを実行前に確認する機能を備えるが、ウイルス対策ソフトの代替にはならず、あくまで追加的な安全対策にとどまるとしている。

米政府による新たな公式ドメイン登録で記録公開への期待が高まるなか、利用者側にも、政府公式サイトの確認、安全な接続環境の確保、ダウンロードファイルの検証といった基本的なセキュリティ対策を徹底することが求められている。

キーワード

#UFO #UAP #米国政府 #NARA #AARO #VPN #Tor #マルウェア #個人情報
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.