政府は、研究室事故の抑制に向けた安全対策を強化する。高リスク研究室を中心に安全設備を拡充するほか、安全管理の専任人員の配置基準引き上げや、学生研究者向け教育の強化を進める。
科学技術情報通信部は4月29日、漢陽大学ソウルキャンパスで第16回研究室安全審議委員会を開き、「研究室安全強化対策」を審議・議決したと発表した。
今回の対策は、研究室で事故が繰り返し発生していることに加え、研究環境の先端化、大型化、高リスク化が進んでいることを踏まえてまとめた。科学技術情報通信部は、大学や研究機関からの意見聴取に加え、専門家や研究者によるワーキンググループの議論を通じて、現場の実情を反映したとしている。
対策は、「研究室安全支援体制の強化」「安全文化の定着」「責任体制の確立」の3本柱で構成する。事故発生が多い高リスク研究室を重点対象に、環境改善と管理体制の強化を進める。
具体的には、安全等級の2〜3級に分類される高リスク研究室について、1級相当への改善を目指す。局所排気装置、試薬専用保管庫、高圧ガスキャビネット、廃試薬処理施設などの安全設備を拡充する。
あわせて、研究室安全法の適用機関に求める法定安全管理費の基準も引き上げる。一般研究課題は人件費の2%以上、高リスク研究課題は3%以上に拡大する計画だ。
安全管理の専任人員に関する基準も見直す。研究活動従事者が3000人以上の機関では、専任人員を2人以上に増員する。高リスク研究室を持つ機関には、研究室250室ごとに1人を追加で指定するよう求める。
研究室の安全環境管理者については、権限の強化と処遇改善も進める方針だ。
教育面では、高リスク研究室に所属する学生研究者の新規安全教育時間を、従来の2時間から4時間に拡大する。研究に参加する前に事前教育を受ける仕組みに改める。
このほか、実習型教育の拡充や、研究室に特化した安全教育・体験施設の整備、安全キャンペーンや安全週間の運営を通じて、参加型の安全文化の定着も後押しする。
責任体制も強化する。同一原因による重大事故が繰り返された場合には、研究主体の長に科す過料を加重する。
また、研究室責任者が法令上の安全義務に違反し、重傷を伴う事故が発生した場合には、責任者に過料を科す。事故分類基準の細分化や、3日以上の入院を伴う事故の報告義務化など、管理制度の整備も進める。
科学技術情報通信部は、関連法令の改正を通じて、今回の対策を段階的に実施していく方針だ。
ク・ヒョクチェ第1次官は同日の委員会後、半導体研究施設を点検し、「研究者の生命と安全を守ることは国家競争力の基盤だ」と述べた。そのうえで、「研究室安全の強化に向け、総合的な制度改善と支援を継続していく」と話した。