EcoProは4月29日、2026年1~3月期の連結売上高が8220億ウォン(約904億円)、営業利益が602億ウォン(約66億円)だったと発表した。前年同期比では売上高が1.9%増、営業利益は42.8倍となった。インドネシアの製錬子会社の連結寄与に加え、金属市況の上昇や電池・半導体関連需要の持ち直しが収益改善を支えた。
業績改善の背景には、インドネシアのGEN(Green Eco Nickel)製錬所の連結寄与がある。これに加え、金属市況の上昇も追い風となった。水酸化リチウムの平均市況は、前四半期の1kg当たり10.3ドル(約1524円)から1~3月期は18.5ドル(約2738円)へと約80%上昇し、製品販売価格の上昇につながった。
前四半期比では、売上高は7151億ウォン(約786億円)から15.0%増加し、営業利益も468億ウォン(約51億円)から28.6%伸びた。純利益は2194億ウォン(約241億円)で、黒字を確保した。
主力の正極材事業を担うEcoPro BMの1~3月期連結売上高は6054億ウォン(約666億円)、営業利益は209億ウォン(約23億円)だった。欧州の電気自動車(EV)向け正極材の供給拡大に加え、人工知能(AI)インフラの拡大を背景とするエネルギー貯蔵装置(ESS)向け販売の増加が収益性の改善に寄与した。
前駆体メーカーのEcoPro Materialsは、売上高が1665億ウォン(約183億円)、営業利益が157億ウォン(約17億円)だった。GENの連結寄与に加え、ESS向け前駆体の販売増が寄与し、売上高は前年同期比22%増加した。黒字は前四半期に続き2四半期連続となる。
環境素材事業を手掛けるEcoPro HNは、売上高347億ウォン(約38億円)、営業利益50億ウォン(約6億円)を計上した。半導体顧客の設備投資拡大を受けてケミカルフィルター需要が増えたほか、微小粉じん低減設備の新規受注も寄与し、営業利益は前年同期比47%増となった。
EcoProは「製錬、前駆体、正極材、半導体素材など全事業がバランスよく成長し、1~3月期も黒字基調を維持した」と説明した。その上で、「鉱物価格の上昇が製品販売価格に本格的に反映される4~6月期以降は、業績改善のペースが一段と速まる」との見方を示した。
同社はグローバル生産拠点の拡張も進める。インドネシアではIMIP(Indonesia Morowali Industrial Park)第1段階に続き、IGIP(International Green Industrial Park)第2段階プロジェクトを加速する方針だ。IGIP内で進める年産6万6000トン規模のBNSIニッケル製錬所は、来年の量産開始を目標に投資を進めている。
欧州展開では、ハンガリーの正極材工場が4~6月期に本格量産へ入る予定だ。新規OEM顧客の確保に加え、ESS向け前駆体の外販拡大も進め、顧客基盤の多様化を図る。
ソン・ホジュンEcoPro代表は、「経営危機を乗り越えるために進めてきた高強度の工程革新と、インドネシア製錬事業など先行投資による将来の成長エンジン確保の取り組みが成果として表れている」と述べた。さらに、「4~6月期にハンガリー工場が稼働し、IGIPプロジェクトが順調に進めば、グローバル素材市場で圧倒的な競争力を確保し、黒字基調の定着につながる」とした。