EcoPro BMは4月29日、2026年1~3月期の連結決算を発表した。営業利益は209億ウォンと前年同期比823%増となり、黒字を維持した。欧州EV市場向けの出荷の回復に加え、AIインフラ拡大を背景としたESS需要の伸びが業績を押し上げた。
売上高は6054億ウォンで、前年同期の6298億ウォンから3.9%減少した。一方、営業利益は前年同期の23億ウォンから大幅に拡大した。当期純利益は122億ウォンとなり、前年同期の100億ウォンの赤字から黒字転換した。
前四半期比では、売上高は21.8%増えた一方、営業利益は49.6%減った。
事業別では、欧州EV向け正極材の供給拡大とESS向け需要の増加が収益改善に寄与した。ESS向け正極材の売上高は前年同期比140%増となった。
半導体生産施設の増設や大規模データセンター建設の拡大を受け、パワーアプリケーション向けの出荷も伸びた。電動工具や電動自転車向けを含む同分野の出荷は、前年同期比44%増だった。
同社は2024年11月、ハンガリー・デブレツェンに年産5万4000トン規模の正極材工場を完成させた。欧州の環境規制強化や域内サプライチェーン政策をにらんだ生産拠点と位置付けている。
ハンガリー工場は2026年上期中に本格量産に入る予定だ。量産開始後は、欧州の完成車メーカーによるEV新車販売の拡大などで生じる新規需要に、現地生産で直接対応できる体制を整えるとしている。
EU・英国通商協力協定(TCA)では、2027年以降、EU域内産の正極材使用が求められる見通しだ。重要原材料法(CRMA)や産業加速化法(IAA)などでサプライチェーン要件が強化される中、欧州に生産拠点を持つEcoPro BMにとって追い風となる可能性がある。
同社は今後、ハンガリー工場の量産立ち上げと並行して新規プロジェクト向けサンプル供給を加速し、欧州市場での顧客開拓も進める方針だ。
キム・ジャンウEcoPro BM経営代表は「AIの拡大とEV市場の回復に合わせ、高付加価値の正極材供給を継続的に拡大していく」とコメントした。さらに「ハンガリー工場の量産立ち上げを成功させ、欧州域内サプライチェーンの中核プレーヤーとしての地位を確立し、成長基調を維持したい」と述べた。