SASは29日(現地時間)、イベント「SAS Innovate」で、データ/AIプラットフォーム「Viya」の機能拡充を発表した。データ移動を抑えた分析実行、コード作成支援、外部LLMやエージェントAIとの連携強化が柱となる。
主な強化点は3つある。データを移動せずに分析やAIワークロードを実行できるようにして、処理速度とセキュリティを高めること、コード作成を効率化すること、外部AIエージェントとの接続性を高めることだ。
データ管理分野では、「SAS SpeedyStore」を前面に打ち出した。データを別の場所に移さず、保存先でそのまま分析やAIワークロードを実行できるようにする。SASによると、これによりコストやレイテンシーを抑えつつ、コンプライアンス対応に必要なデータ履歴も維持できるという。
「SAS Data Accelerator」は、データウェアハウスやレイクハウスなど、サードパーティーのクラウド環境上でSASの分析処理を直接実行できるようにする機能だ。DuckDBを採用し、Parquet、CSV、JSONといったファイル形式の高速分析に対応する。
開発者向け機能では、「SAS Viya Copilot」とMicrosoft Foundryを統合した。専用のチャット画面を介さず、音声またはテキストでSASやPythonのコードを作成・修正できるようにした。
このほか、金融リスク管理向けの「ALM Copilot」と、医療分野の臨床データ分析向け「Health Clinical Data Discovery Copilot」も公開した。
エージェントAI対応としては、2つの新コンポーネントを発表した。「SAS Viya Model Context Protocol Server」はMCPに対応し、Anthropic Claudeなど外部LLMのインタフェースからSASの分析機能を直接利用できるようにする。
「SAS Agentic AI Accelerator」は、ノーコードの業務部門ユーザーから専門開発者までを対象に、エージェントの設計、管理、本番環境への展開を支援するフレームワークを提供する。SASでデータ/AI戦略担当シニアディレクターを務めるアリサ・パレル氏は、「ガバナンスと信頼をデータ基盤に直接組み込み、AIの価値創出を支援する」とコメントした。