相場下落の影響が家計支出や資金繰りにも及んでいる実態を示した調査。写真=Reve AI

米国の暗号資産投資家の間で、相場下落が家計にまで影響を及ぼしている実態が明らかになった。CEX.IOが米国のアクティブユーザー1100人を対象に実施した調査によると、回答者の36%が市場環境の悪化を理由に生活費を削減したと答えた。購入の延期・取りやめは37%、家計の資金繰りに支障が出たとの回答は38%に上った。

Cointelegraphが26日(現地時間)に伝えた。

調査では、暗号資産の含み損が資産評価にとどまらず、家計負担として表面化していることが浮き彫りになった。CEX.IOは、ビットコイン(BTC)が2025年10月の高値から約40%安の水準にある中、損失を確定せず保有を続ける個人投資家が多いと説明した。

今回の下落局面について同社は、高値から約75%下落した2022年と比べれば、打撃はなお限定的だとみている。ただ、家計へのしわ寄せはすでに広がっている。回答者の10%は、保有ポジションを維持するために大きな犠牲を払ったと答えた。

また、37%は暗号資産の損失を理由に何らかの購入を延期、または取りやめたと回答した。このうち21%は、住宅購入や自動車購入、住宅改修といった高額支出を先送りした。

CEX.IOは、2025~2026年の弱気相場が過去のサイクルのようなシステム全体のショックには至っていない一方、家計レベルでは静かな形で影響が広がっていると指摘した。市場全体の崩壊ではなく、生活費の圧縮や購入延期という形で負担が表れているという。

損失を周囲と共有していない投資家が多い点も、今回の調査で示された。保有規模や資産価値について「他人が完全に把握している」と答えたのは5%にとどまり、大半は一部のみ共有するか、まったく開示していないと答えた。

資金繰りの悪化も確認された。回答者の77%は暗号資産に関連する新たな負債を負っていないとした一方、2025年10月以降に家計面で支障を経験したとの回答は38%だった。4人に1人は家計の安定を保つために貯蓄を取り崩したと答え、12%は各種支払いを期限通りに行えなかった、あるいは支払いを先延ばしにしたとした。

それでも投資スタンスそのものは大きく変わっていない。回答者の半数近くは、投資可能資産に占める暗号資産の比率が30%を超えると回答した。さらに73%は所得を得る方法に変化はないと答え、今後6カ月の方針については79%が保有を維持するか、むしろ比率を引き上げるとした。

欧州でも、暗号資産サービスが金融機関の選択に影響を与えているとの調査結果が出ている。今週公表されたBoerse Stuttgart Digitalの調査では、ドイツ、イタリア、スペイン、フランスの投資家約6000人のうち35%が、より良い暗号資産サービスを提供する銀行があればメインバンクを変更する可能性があると答えた。

また約5人に1人は、3年以内にメインバンクが暗号資産へのアクセスを提供するようになると期待しているとした。

足元の市場調整は、単なる資産価格の下落にとどまらず、家計消費や金融行動にも影響を広げている。ただ、米国の投資家の多くは短期的な負担を抱えながらも、ポジションを解消するより保有を続ける姿勢を維持している。

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