AIエージェントが経済活動の担い手として広がる中、従来の金融システムよりも暗号資産インフラの方が適しているとの見方が浮上している。CoinDeskが25日(現地時間)に報じたところによると、Alchemyの共同創業者兼CEO、ニキル・ビスワナタン氏は、暗号資産は人間よりもAIエージェントに適した構造を備えていると指摘した。
ビスワナタン氏は、現在の金融システムは人間の生活様式に合わせて設計されていると説明する。銀行の営業時間は人の生活リズムに依存し、決済網は国ごとに分断され、クレジットカードも物理的な本人確認や対面を前提とした仕組みだという。
これに対し、AIエージェントは休むことなく稼働し、特定の国に縛られない。銀行に出向く必要もなく、カードを携帯する必要もない。
同氏は、こうした違いが最も鮮明に表れるのが取引の領域だとみる。AIエージェントの取引はすべてオンラインで完結し、本質的にグローバルだ。一方、既存金融は為替、仲介機関、処理の遅延、各種手数料を前提としており、AIエージェントにとっては扱いにくいとした。
Alchemyは、ブロックチェーンアプリの開発に必要なAPIやノードインフラ、データサービスを提供する暗号資産インフラ企業。金融アプリからNFT、ゲームまで、オンチェーン製品を構築する企業がブロックチェーン運用の複雑さを直接抱え込まずに済むよう支援している。
ビスワナタン氏は、AIエージェントには、国境を越えて24時間いつでも少額取引を行え、コードベースで資金を直接制御できる環境が必要だと述べた。暗号資産は、そうした条件を満たすグローバルな資金インフラだと説明している。
また、人間にとっては扱いづらかった暗号資産の特性が、機械にとってはむしろ強みになり得る点も強調した。シードフレーズや秘密鍵、コードとの直接的なやり取りは一般ユーザーには参入障壁となるが、コード環境で動作するAIエージェントには自然な仕組みだという。
同氏は、暗号資産は人間にも使いやすいよう整備されてきたものの、その根本構造はもともと人間中心に設計されたものではなかったと述べた。電子メールが郵便より強力なのは、コンピューター向けに設計されているためであり、暗号資産も同じ性質を持つと例えた。
今後については、伝統金融と暗号資産が基盤層を担い、その上でAIエージェントがウォレット管理、取引執行、資金フローの最適化を自動化する構図を示した。人間はその上位のインターフェースを通じて資金をより簡単に管理し、最終的にはエージェントが金融運用を担う形へ発展していく可能性があると付け加えた。