食品各社が、プロ野球を軸にしたコラボマーケティングを強化している。KBOや各球団と組み、限定商品やグッズを投入するほか、球場での体験型イベントも展開。観客数が1300万人規模に達するとの見方もあるプロ野球人気を背景に、ファンとの接点拡大を狙う。
業界によると、Nongshim、Lotte Wellfood、Starbucks Koreaなどが、KBOや球団とのコラボ施策を相次いで打ち出している。商品パッケージに10球団のシンボルやキャラクターをあしらい、限定グッズやユニフォームを販売するなど、ファン需要の取り込みを急ぐ。
Lotte Wellfoodは先月、KBOと公式スポンサー契約を締結した。菓子製品に10球団のシンボルを採り入れたコラボ商品とグッズを展開している。Pepero、Xylitol、Kkokkalcornのパッケージには、各球団のエンブレムやマスコット、ユニフォームのイメージを採用し、10球団のファン層を幅広く取り込む考えだ。
個別球団とのコラボも進む。NongshimはNC Dinosと組み、18日にNC Dinosのホームゲームが開かれた昌原NCパークで、同社の「ポテトチップ」を活用したブランドデーを開催した。ポテトチップのマスコット「ガムトリ」が試合前の始球式に登場したほか、場内では参加型イベントも実施した。
Starbucks Koreaも、KBOとのコラボ商品の発売に続き、球団と連携した球場イベントを並行して進めている。先月末にはKBOとのコラボでシーズン限定のドリンクとフードを発売し、タンブラーなど8球団のグッズをオンラインとオフラインで売り出した。
さらに来月1〜3日には、仁川のSSGランダースフィールドで「スターバックスデー」を開催する。21日からは、今季のスターバックスデー向けSSGランダース限定ユニフォームの販売も始めた。
Starbucks Koreaは22日、移動式のコーヒートレーラー「S:バクチャ」の運用を開始した。SSGランダースのスターバックスデーでも同トレーラーを活用し、プロ野球を活用した販促施策の幅を広げる。
食品業界がプロ野球に注目する背景には、リーグ人気の高まりがある。国内プロスポーツでは初めて、2024年と2025年に2年連続で観客1000万人を記録した。
業界によると、KBOは今年の国内プロ野球の観客数が、前年の1200万人を上回り、1300万人台に達すると見込んでいる。先月、プロ野球開幕前に行われた2026年ワールドベースボールクラシック(WBC)も人気を後押しし、今季の興行にも期待が集まっているという。
プロ野球は、応援文化、グッズ消費、現地体験が一体となった代表的なファンコンテンツとされる。球場は大規模な観客を集めるオフライン空間であり、限定商品やコラボグッズ、球場イベントを組み合わせやすいことから、食品各社の有力なマーケティングチャネルとして注目を集めている。
球場で商品を直接体験してもらい、限定パッケージやグッズで購買につなげやすい点も、ファン層の取り込みに有利とみられている。Lotte WellfoodやStarbucks Koreaのように、グループとして球団との接点を持つ企業は、ファンを継続的なブランド消費につなげやすいことも強みとされる。
こうした施策は実際の消費者反応にも表れている。Lotte WellfoodのKBOコラボPeperoは、事前予約で4000セットが早期完売した。Starbucks KoreaのSSGコラボユニフォームも、毎年完売が続いている。
業界では、野球シーズンに合わせた食品各社のコラボマーケティングが今後さらに活発になるとみている。Lotte Wellfoodは今後、KkokkalcornやMoncherなど対象商品を5種に拡大し、特別グッズ入りパッケージも発売する計画だ。
業界関係者は「プロ野球はファンの結束が強く、球場で体験できる要素も多いため、食品各社がブランド体験を広げる場として存在感を高めている」としたうえで、「商品購入やブランドへの親和性につながるだけに、野球シーズン向けのマーケティングは今後も拡大する可能性が高い」と話した。