Nokiaが2026年1〜3月期決算で市場予想を上回る業績を示した。成長を支えたのは従来のモバイル通信関連ではなく、AIデータセンターを結ぶ光ネットワーク事業だった。
BeInCryptoが23日(現地時間)に伝えたところによると、同社の第1四半期の比較可能ベースの営業利益は2億8100万ユーロと、前年同期比54%増加した。好決算を受けて株価はヘルシンキ市場で約7%上昇し、2010年以降の高水準となった。年初来の上昇率は63%に達している。
部門別では、ネットワークインフラ部門のうち光ネットワーク事業が前年同期比20%増と最も高い伸びを記録した。一方、IPネットワークは3%増、固定ネットワークは13%減だった。かつて中核だったモバイルインフラも3%増にとどまり、光ネットワークの好調さが際立った。
顧客構成にも変化が出ている。Amazon、Google、Microsoftなどのハイパースケーラーが大規模なAI学習インフラの整備を進めるなか、高速な光ファイバーを使ったデータ伝送需要が拡大している。
Nokiaは第1四半期に、こうした顧客から約10億ユーロ規模の新規受注を獲得した。AI・クラウド顧客向け売上高は前年同期比49%増となり、全体に占める比率は8%に拡大した。
同社はこうした需要動向を踏まえ、通期見通しも上方修正した。ネットワークインフラ部門の2026年の成長率ガイダンスを、従来の6〜8%から12〜14%へ引き上げた。
ジャスティン・ホタード最高経営責任者(CEO)は、「光ネットワークとIPネットワークの成長前提を引き上げている」と説明。「AIおよびクラウド顧客の需要拡大を先取りするため、投資を強化している」と述べた。
中長期の見通しについても、Nokiaは同社が供給するAI・クラウド関連ネットワーク市場が2028年まで年平均27%で成長すると予測した。これは、昨年示した見通しのほぼ2倍に当たるとしている。
M&Aの効果も業績に反映され始めている。Nokiaは2025年初めに完了したInfinera買収により、コヒーレント光伝送技術の競争力を強化した。これを基盤に、収益性と受注残の改善が進んでいるという。
今回の決算は、AI投資の拡大がネットワーク機器需要の押し上げにつながっていることを示した。生成AIサービスを巡る競争が激しさを増すなか、データセンターと光通信インフラの重要性は一段と高まっており、Nokiaも事業の軸足をそちらへ移しつつある。
市場では、AI投資サイクルが続けば、Nokiaの主力成長エンジンは光ネットワーク事業になるとの見方が強まっている。