XRP(写真=Shutterstock)

XRP市場で、取引所に保管される流通分の減少と長期保有志向の強まりを示す動きが出ている。ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicは4月23日、2月に取引所から純流出したXRPが70億枚を超えたと報じた。価格が軟調に推移する一方、オンチェーンデータ上では個人投資家と一部大口投資家の買い増しが進んだとされる。ただ、取引所残高データの網羅性には異論もある。

注目されているのは、価格動向と投資家行動のずれだ。XRPは2025年末以降、下落基調が続いているが、オンチェーン上では個人投資家と一部の大口保有者による買い増しが加速したという。CryptoQuantの集計では、2月の純流出量は2025年11月以降で最大だった。

Evernodeは、この資金移動を保有姿勢の変化を示すシグナルと位置付ける。一般に売却を前提とする場合、投資家はトークンを取引所へ移す傾向があるため、取引所からの引き出し増加は中長期の保有意欲を示す可能性がある。市場で即時に売買されうるXRPが大きく減ったとの見方も出ている。

取引所別では、Binanceからの流出が33億枚超と最も多く、全体の約半分を占めた。BybitとOKXでもまとまった流出が確認された。こうした傾向が続けば、需要が回復する局面で流動性の低下が価格変動を大きくする可能性がある。

個人投資家の動向を示す指標も同様の方向を示している。1000〜10万枚のXRPを保有するウォレット数は110万に達し、過去最高を更新した。オンチェーン分析会社Santimentによると、このレンジのウォレット数は2025年10月以降、7万7000超増えた。

同じ期間にXRP価格が50%超下落したことを踏まえると、弱気相場の中でも新規参入と追加取得が続いたことになる。これら個人投資家の保有総量も、100億4000万枚から105億6000万枚へ増加した。

一方、10万〜1000万枚を保有する中規模投資家は、同期間に30億枚超を売却したとされ、一部では利益確定の動きが出たとみられる。

これに対し、大口投資家は再び買い越しに転じた。1000万〜1億枚を保有するウォレットは、同期間に34億枚超を買い増したという。4月初旬時点でも、1日当たり数百万枚規模の純買いが続いたとの集計がある。取引所残高の減少と大口の買い増しが同時に進み、需給が引き締まりつつあるとの見方につながっている。

もっとも、こうした解釈には反論もある。XRPコミュニティの関係者は、取引所残高データが完全ではない可能性を指摘している。分析によっては、取引所保有量の推計がBinanceなど一部取引所のデータに偏りやすく、市場全体を十分に反映していない恐れがあるという。

また、取引所全体で保管されるXRPはおおむね150億〜160億枚の範囲で推移しており、大きくは変わっていないとする分析もある。新たな取引所ウォレットが直ちに把握されない点を踏まえると、現在のデータは実態を過少に見積もっている可能性があるとの指摘だ。

XRP市場では、買い増し拡大と流動性縮小を示すシグナルが同時に観測されている。一方で、取引所残高を巡るデータの信頼性を巡る議論はなお続く。今後は、実際の取引所保有量の変化に加え、個人投資家と大口投資家の買い増しが持続するかが焦点となる。

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