XRPコミュニティのソフトウェアエンジニア、ビンセント・バン・コード氏は23日、LLM(大規模言語モデル)による分析に基づき、2035年にXRP価格が500ドル(約7万5000円)を超える可能性があるとする長期シナリオを示した。規制整備や決済分野での採用拡大を前提とした強気の見通しだが、市場では時価総額の観点から慎重な声も出ている。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、この見通しは同氏個人の裁量による予測ではなく、LLM分析と強気の前提条件を組み合わせた試算という。
同氏はXへの投稿で、3桁台のXRP価格を想定したシナリオは断定的な予測ではなく、複数の変数を織り込んだシミュレーション結果だと説明した。分析にはGrokなどのツールを使い、規制環境の変化、インフラ整備の進展、フィンテックやグローバル決済分野での採用動向を反映させたとしている。
主な前提として挙げたのは、米国で暗号資産規制の明確化が進み、クラリティ法案が可決されることに加え、Rippleのグローバル決済・流動性事業が拡大することだ。同氏は、この分析を通じて、Rippleの長期戦略を世界の金融インフラ再編を視野に入れた複合的なシステムとみる見方を強めたと述べた。
価格シナリオも段階的に示した。2026年には、規制の明確化と機関投資家利用の拡大を背景に6〜10ドル(約900〜1500円)に上昇する可能性があるとした。さらに2029年には、流動性プールの拡大や自動マーケットメーカーの機能強化、SWIFTなど既存システムとの統合を前提に、60〜120ドル(約9000〜1万8000円)に達し得るとの見方を示した。
2030年代については、XRPが財務運用やトークン化資産、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の相互運用といったグローバル金融業務に組み込まれるとの仮定を置いた。この場合、2030年に100〜200ドル(約1万5000〜3万円)、2035年には400〜650ドル(約6万〜9万7500円)に達する可能性があるという。この段階では、XRPが年間数十兆ドル規模のオンチェーン取引を処理する中核的な流動性レイヤーとなり、機関投資家の参加拡大によってボラティリティも低下し得るとした。
もっとも、市場の受け止めは分かれている。提示された前提条件の下では500ドル台に到達する可能性を認める声がある一方、批判的な立場からは時価総額の大きさを理由に実現性を疑問視する意見も出た。XRPが500ドルに達した場合、時価総額は30兆ドルを超える計算になるという。投資家のポンピウス氏は、同じ前提に立っても、50ドル(約7500円)程度のシナリオの方がより現実的だとの見方を示した。