暗号資産関連株は企業ごとに異なる値動きが続いている。写真=Reve AI

Circle株が年初来で約30%上昇し、暗号資産関連の上場企業の中で際立ったパフォーマンスを示している。一方、Coinbase株は同期間に約10%下落した。暗号資産関連株の値動きは一律ではなく、各社の事業モデルや収益構造の違いが株価に色濃く反映される局面に入っている。

The Block Cryptoが21日(現地時間)に報じたところによると、Circleの時価総額は18日の終値ベースで257億ドルだった。

Circle株の堅調さを支えているのは、USDCの流通拡大だ。Circleの収益は、実質的にUSDCの供給量と短期米国債の金利動向に左右されやすい構造となっている。今年に入ってUSDCの流通量は3.7%増加し、直近12カ月では30%以上伸びた。金利は低下したものの、準備資産の規模拡大が収益の下押し圧力を補った。

これに対し、Coinbaseは取引量の鈍化の影響を大きく受けた。2025年10月に起きた暗号資産の清算連鎖が投機的な売買を冷え込ませ、取引手数料収入の減少につながった。Base(レイヤー2)やステーキングによる収益も、この弱さを十分に補えていないとの見方が出ている。

暗号資産関連株では、銘柄ごとに反応する材料の違いがより鮮明になっている。Circleはステーブルコインの供給量と金利、Strategyはビットコイン現物価格、Coinbaseは取引量と自社ベンチャーポートフォリオのトークン価格が主要な変動要因とされる。こうした違いを背景に、機関投資家の暗号資産関連投資では、銘柄を一括りにせず収益ドライバーごとに選別する動きが強まる可能性がある。

投資手法の見直しも進みそうだ。これまでは、ビットコインやイーサリアムの現物を直接保有せずに暗号資産へのエクスポージャーを取りたい伝統的な機関投資家が、Coinbase株を代替的な投資手段として活用するケースが多かった。今後は、ステーブルコインの普及拡大はCircle、ビットコインを軸とした財務戦略はStrategy、暗号資産市場全体への感応度はCoinbaseという形で、役割を分けて投資する構図が広がる可能性がある。

今後の焦点は、米国のステーブルコイン規制の枠組みが競争環境をどこまで変えるかだ。Circleの競争力は流通網とブランド力にあるだけに、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカ(BoA)が同等の規制枠組みの下で「トークン化ドル」を投入した場合、Circleのバリュエーションが急速に圧迫される可能性があるとの指摘もある。

暗号資産関連株はもはや、ビットコイン価格だけでは説明しにくい局面にある。ステーブルコイン供給の拡大、取引手数料への依存度、金利環境、トークン価格への感応度など、企業ごとに異なる収益構造が株価を直接左右している。今年の市場では、同じ暗号資産関連株でも、どの事業モデルを持つ企業かがパフォーマンスを分ける主要な要因として浮上している。

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